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作成日:2008年9月16日_記事番号:T00010250
橋の異常を発見、新米バス運転士がお手柄
嘉義県の五虎寮橋は、嘉義市から阿里山風景区へ通じる阿里山公路上で最も長い橋で、交通量が非常に多い。
嘉義汽車客運(バス会社)に勤める新人バスドライバーの黄新畯さん(37)は、14日午後1時ごろ、五虎寮橋を通過した際に橋がやや傾斜し、一つ目の橋げたが陥没していることに気づいた。「バスのシャーシーがぶつかるような変な音がしたので、ヤバイと直感」した黄さんは、さっそく現地の派出所に通報。
この通報で五虎寮橋は通行止めになり、それからちょうど12時間後の15日午前2時ごろ、橋は大きく亀裂が入り、川底に落ち込む形でV字型に折れてしまった。
黄さんの通報で橋が通行止めになっていなかったら、橋が崩れ落ち1人が死亡、5人が行方不明となった后豊大橋(台中県)のような大災害が発生していたかもしれない。
八掌渓にかかる五虎寮橋は築28年だが、相次ぐ台風の襲来を受けて老朽化が進んでおり、来年新しく再建される計画になっていた。
今回、台湾を襲った台風13号(アジア名、シンラコウ)は、大量の雨と強風による被害をもたらし、台湾全土で5本の橋が断裂する被害が出た。
台北市土木技師公会(同業組合)の施義芳理事長は、「台湾には老朽化した橋が非常に多いが、政府は実績をよりアピールするため、新しい橋の建設には熱心だが、古い橋の手入れには消極的だ」と批判している。