ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

中国製毒粉ミルク、25キロが台湾流入


ニュース 社会 作成日:2008年9月16日_記事番号:T00010253

中国製毒粉ミルク、25キロが台湾流入

 
 中国全土で有害物質メラミンが混入した粉ミルクを飲んだ乳児多数が腎臓結石になった問題で、問題の粉ミルク25トンが台湾にも輸入され、食品の原材料として使用されていた。既にその一部は消費者の口に入ったとみられ、中国食品の安全性に対する消費者の懸念が改めて高まった。
 
 行政院衛生署によると、問題の粉ミルクは、中国の三鹿集団(河北省石家荘市)が製造し、新西蘭乳品(桃園県亀山郷)が今年6月に輸入した。衛生署による緊急追跡調査の結果、輸入された25トンのうち15トンが台湾全土9県市の代理店10社経由で食品会社やパン店などに販売され、うち少なくとも1.25トンが既に食品に加工されていたことが15日までに分かった。
 
 流通先は台北県市、桃園県、台中市、雲林県、嘉義県、高雄県、花蓮県、屏東県の各地で、月餅(げっぺい)、パン、プリン、アイスクリームなどに加工されていた。ただ、台湾には「食品加工原料」として輸入されており、粉ミルクとしては販売されていないという。
 
 経済部の鄧振中政務次長(次官)は15日、三鹿ブランドの粉ミルクの輸入を全面的に禁止し、中国製乳製品に対する輸入時の検査を強化することを明らかにした。中国製乳製品の輸入にはメラミンが検出されていないことを証明する中国品質検査当局の書類提出を求め、提出がない場合には全量検査の対象とする。
 
 輸入元の新西蘭乳品は、問題の粉ミルクの緊急回収を進めるとともに、在庫分を直ちに廃棄処分にした。同社が三鹿集団から粉ミルクを輸入したのは今回が初めてだった。同社は「事態が一段落した時点で三鹿集団に賠償を要求し、中国から乳製品を輸入しない方向で検討する」としている。
 
 中国の国務院新聞弁公室によると、問題の粉ミルクが原因とみられる腎臓結石や尿道結石を起こした乳児は12日時点で中国各地で432人に達した。