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表彰状級の医者嫌い、危篤で初めて保険カード使用


ニュース 社会 作成日:2008年9月18日_記事番号:T00010312

表彰状級の医者嫌い、危篤で初めて保険カード使用

  
 彰化県員林鎮に住む江三本さん(69歳)は、1995年に健康保険カードの発行を受けたがこれまで医者にかかったことがなく、13年間カードを一度も使用していなかった。中央健康保険局から3年前に感謝状を贈られたほど、医者いらずな健康体だと思われていたが、実際は健康などではなかった。ただ病院に行きたくないために、カードを使用していなかっただけということが判明したのだ。江さんは先日がんで倒れ、危篤に陥って初めてカードを使用したのだった。

 江さんは未婚で、廃品回収で生計を立ててきた。人付き合いはなく、家には水道も電気も通っていない。生活保護を受ける一方で、親類からの援助は拒み続けていたという。

 江さんは病気になっても他人の世話になりたがらなかった。心配でよく家を訪れていためいが、4カ月前に江さんの口の中に大きな腫瘍(しゅよう)を見つけ、病院に連れ出そうとした時も、包丁を持ち出して追い返すほどだった。周囲はなすすべがなく、病状は悪化の一途をたどった。先日来襲した台風13号で様子を見に行けなかっためいが、数日空けて訪ねてみると、江さんはとうとうベッドの上に倒れていたという。

 江さんの口内にできた腫瘍は既にただれており、危篤状態だった。すぐに県社会処に連絡し病院への強制収容を要請。医師が診察した結果、江さんは「上顎がん」を患っており、腫瘍による極度の痛みで、何日も前からお腹が空いても物が飲み込めない状態だったと診断された。

 医師は「病院には行かないと強く決意していたとしか思えない」と語っている。病歴を見るため病院が健康保険カードを調べた結果、江さんがカードを使うのは今回が初めてだと判明した。

 同県社会処は、今後状況の把握に努めるとともに江さんの治療を全力で支援し、回復後の仕事も手配すると表明している。