ニュース 電子 作成日:2022年8月19日_記事番号:T00104306
台湾有事19日付自由時報によると、ナンシー・ペロシ米下院議長の訪台以降、半導体業界ではファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が米国アリゾナ州に、3ナノメートル製造プロセスの工場建設を検討しており、2年後に着工するとの観測が浮上している。業界では、バイデン米大統領が9日署名した、中国への対抗を念頭に、米国内への半導体工場誘致などに資金援助を行う「CHIPS(チップス)法」が関係しているとみられている。
CHIPS法では、米国での半導体製造や研究開発(R&D)などに5年で527億米ドルの補助金を投じる。補助を受けた企業は10年間、中国で28ナノメートル以降の先進プロセスの生産を拡大できない。
TSMCは、米国での追加投資の実現可能性を評価中と認めたが、ペロシ米下院議長の訪台とは関係ないとコメントした。
TSMCの創業者、張忠謀(モリス・チャン)氏と劉徳音(マーク・リュウ)董事長は今月3日、総統府が迎賓館の台北賓館(台北市中正区)で開いたペロシ米下院議長との昼食会に招かれていた。その際に、米国工場建設や、CHIPS法に関して意見交換した可能性が指摘されている。
米上院外交委員会アジア太平洋小委員会の筆頭委員、エドワード・マーキー上院議員ら議員団は14~15日に訪台した際に、TSMCの海外投資作業チームの代表と会談した。マーキー上院議員の事務所は後日、TSMCの代表と会談し、米国半導体サプライチェーン(供給網)の改善、米国投資のための協力関係構築などについて協議したと発表した。
先進プロセス、台湾投資支援
TSMCは、米国や日本で新工場建設を進めているが、生産と研究開発の中心は台湾だと強調した。
蘇貞昌・行政院長は18日、台湾の半導体産業の21年生産額は4兆台湾元(約18兆円)以上、世界2位で、優位にあると説明した。7ナノ以降の先進プロセスは世界市場シェア70%だ。台湾が半導体の先進プロセスの中心であるために、用地や人材、水、電力などを十分に提供し、メーカーの追加投資、工場拡張を支援すると表明した。
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