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《台湾海峡の緊張》マックブック生産、クアンタもベトナムに移転か【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2022年11月29日_記事番号:T00106151

台湾有事

《台湾海峡の緊張》マックブック生産、クアンタもベトナムに移転か【図表】(トップニュース)/台湾

 29日付電子時報によると、アップルのノートパソコン、MacBook(マックブック)シリーズの6割を組み立てる広達電脳(クアンタ・コンピューター)は、アップルのベトナム生産の意向を受け、従業員に異動を打診しているようだ。米中貿易戦争以降の地政学的リスクに加え、中国のゼロコロナ政策による工場の稼働停止リスクで、アップルは生産拠点の分散化を急いでいる。マックブックの4割を組み立てる鴻海精密工業も、既にベトナムで量産できる体制を整えている。電子時報系の市場調査会社、デジタイムス・リサーチは、ベトナムは今後、中国に次ぐノートPC生産地になると予測した。/date/2022/11/29/01apple_2.jpg

 クアンタは、特定の顧客についてのコメントを控えるとした。

 マックブックシリーズは現在、クアンタの上海工場と鴻海の四川省にある成都工場で主に組み立てられている。2022年から中国の聞泰科技(ウィングテック)もサプライチェーン入りした。

 クアンタの上海工場は今年4月に、現地の新型コロナ感染拡大で、当局の防疫対策に従い、稼働を一時停止していた。11月には、アップルのスマートフォン、iPhoneを生産する鴻海の河南省の鄭州工場で、従業員の大規模な抗議活動が発生し、2万人以上が離職したとされる。中国生産リスクが浮き彫りになっている。

 サプライチェーン関係者によると、クアンタは以前アップルに対し、台湾やタイでのマックブック生産を提案した。アップルは、ワイヤレスイヤホン「AirPods(エアポッズ)」、スマートウオッチ「AppleWatch(アップルウオッチ)」もベトナムに生産移転しており、マックブックもベトナム生産を望んでいるようだ。

鴻海が受注拡大か

 サプライチェーン関係者は、鴻海は2021年からベトナムでマックブックを試験的に量産しており、受注拡大に応じられるため、鴻海の生産比率が上昇する可能性があると指摘した。

 鴻海のベトナム工場の従業員は6万人で、今後1~2年で増員する計画だ。主にテレビや消費者向け電子製品を生産していることから、アップルウオッチやタブレット端末「iPad(アイパッド)」も生産するとみられている。

受託生産5社が進出

 クアンタだけでなく、▽仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、▽緯創資通(ウィストロン)、▽英業達(インベンテック)、▽和碩聯合科技(ペガトロン)──もベトナムに工場がある。

 デジタイムス・リサーチは、ベトナムは今後、マザーボード(MB)と後工程の組み立てを合わせ、生産能力が世界全体の10~15%を占めると予測した。

 蕭聖倫・シニアアナリストは、ベトナムは部品などノートPCのサプライチェーンがまだ整っていないが、中国に近く、海運や陸運の輸送に有利な上、若い労働力が豊富で人件費が安いと指摘した。近年、主要国と自由貿易協定(FTA)を相次いで締結していることも強みだ。

 

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