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作成日:2008年10月9日_記事番号:T00010782
中央通訊社、馬総統批判報道を自主規制か
台湾内外のメディアにニュースを配信する 中央通訊社の荘豊嘉副編集長は8日、馬英九総統の批判記事を配信しないよう新聞局から圧力を掛けられたことを告発する書状を公開した。9日付蘋果日報が報じた。
今月末に辞職する荘副編集長によると、「ある学者による馬政府への批判的見解を記事にまとめようとしたところ、陳申青社長に書き直しを指示された」という。また、李登輝元総統が先ごろ、陳水扁前総統と馬総統の両者を批判したときにも、陳前総統に言及した部分だけを報道され、「中央社は政府の御用メディアになり下がった」と批判した。
これに対し陳社長は、「社内には原稿チェックのシステムがあり、社長も意見は言うが政治権力の介入ではない」と反論している。また。社内には荘氏を民進党支持者だと指摘する声もある。
しかし、中央社の董事長は馬総統が党主席時代の国民党で監察委員の選考メンバーを務めており、羅智強副社長は総統選の選挙対策本部でスポークスパーソンを担当している。交通大学でメディアと政治の関係を研究する魏助理教授は、「中央社の主導権をめぐる与野党の争いは醜い政治闘争であり、長期的には公共のメディアとして体制を整えるべき」と指摘している。