交通部道路交通安全督導委員会（道安会）の統計によると、2022年の交通事故発生後30日以内の死亡者数は3085人で、前年比123人（4.2％）増加し、過去10年で最も多かった。人口が約5倍の日本の3216人とほぼ同水準だ。王国材・交通部長は、交通事故死者数の年5％減少が目標だと述べた。25日付自由時報などが報じた。

　交通事故の発生件数は37万5632件で、前年比1万7411件（4.9％）増加した。負傷者は49万8887人で2万2583人（4.7％）増加した。

バイク事故死が63％

　自動車事故による死亡者は272人で、前年比12人減少した。

　一方、バイク事故による死亡者は1954人で、前年比146人（8.1％）増加し、死者数全体の63％を占めた。負傷者は38万9269人で、1万6205人増加した。

　歩行者の死亡は394人で、前年比16人減少した。負傷者は1万6757人で、1168人増えた。

高雄市が最多

　年齢別では、65歳以上の高齢者の死亡が1286人で、前年比138人（12％）増加した。死者数全体の38.8％を占めた。ただ道安会は、高齢者人口が増加しており、人口10万人当たりでは、交通事故死は減少傾向と指摘した。

　原因別では、飲酒運転による死亡は271人で、前年比40人（12.9％）減少した。

　県市別では、高雄市が370人で最も多く、前年比40人増加した。次いで、▽台南市、312人（19人増）、▽台中市、308人（28人増）、▽新北市、305人（41人増）、▽桃園市、263人（1人減）──の順だった。台北市は107人で、23人減少した。

「歩行者の生き地獄」

　交通部は、31日から交通違反の罰金を引き上げる。今年は車道や通学路の安全対策、品質向上に予算148億3600万台湾元（約640億円）を投じる計画だ。

　米CNNテレビは昨年、台湾の交通環境は「歩行者の生き地獄」だと報じていた。

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