ニュース 政治 作成日:2023年3月28日_記事番号:T00108177
馬英九・前総統(72歳)は27日午後、上海市に到着した。総統経験者の訪中は、国民政府が台湾に移転した1949年以降、初めて。馬・前総統は、祖先の墓参りのほか、帯同する台湾の学生と中国の学生の交流を予定しており、若者のパワーで両岸(中台)のムードを改善したいと語った。与党・民進党の張志豪・報道官は、ホンジュラスが台湾と断交し、中国と国交を樹立した直後の訪中に、疑問を呈した。28日付自由時報などが報じた。
馬・前総統(中)は28日、中山陵で、「和平奮闘、振興中華(平和のために奮闘し、中華を振興する)」と揮毫(きごう)した。署名や日付には、「前総統」や「民国」と付けなかった(28日=中央社)
馬・前総統は、両岸(中台)事務を担当していた当時以来、36年ぶりの訪中だと語った。
馬・前総統は、2008年5月~16年5月の2期、総統を務めた。国家機密保護法で、総統は退任後、最長6年の間、出境が制限される。
馬・前総統は28日午前、南京市にある中華民国建国の父と呼ばれる、孫文の陵墓「中山陵」を参拝した。午後には、南京国民政府の総統府が置かれていた地にある南京中国近代史遺址博物館などを見学する予定だ。
4月7日までの滞在期間、▽武漢市(湖北省)、▽湖南省、▽重慶市──なども訪れる。
待遇を格下げか
馬・前総統は27日午後4時過ぎ、上海浦東国際空港に到着し、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の陳元豊・副主任、上海市人民政府台湾事務弁公室(上海市台弁)の鐘暁敏・主任らに出迎えられた。陳・副主任は、馬・前総統と6秒間握手し、簡単なあいさつを交わした後、車に乗り込んだ。談話の発表はなかった。
馬・前総統は27日、専用機ではなく、一般の旅客機で訪中した(27日=中央社)
民進党寄りのメディア、自由時報は、連戦・前副総統が国民党主席として初めて2005年に訪中した際は、国台弁の主任らに出迎えられたと指摘。馬・前総統の訪中は、待遇が格下げされたと報じた。
中国の国営通信社、新華社は、馬・前総統の中国入りを100文字足らずで簡単に報道し、肩書きや敬称を付けずに「馬英九」と記した。
国台弁新聞局は事前に台湾メディアに対し、インタビューで質問する際、「馬・前総統」、「主席」と呼ばず、「馬・先生(馬さん)」と呼ぶよう求めたとされる。
蔡・総統は訪米
蔡英文・総統はあす29日から4月7日まで、中米の友好国、グアテマラとベリーズを訪問し、米国に立ち寄る予定だ。米国ではケビン・マッカーシー下院議長(共和党)と会談するとされる。
民進党の張・報道官は27日、中国が「金銭外交」で馬・前総統が訪中する予定の前々日に、ホンジュラスが台湾と断交するよう操作したのだから、馬・前総統は訪中スケジュールを変更すべきだったと批判した。
【セミナー情報です】
経営者が踏み出す、かんたんDXワークショップ。業務アプリを手軽に作成して顧客情報を一元管理。4月26日開催。検索は「ワイズ、一元管理」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722