インド南部カルナータカ州政府の高官は2日、鴻海精密工業が同州に合計6億米ドルを投資する基本合意書（LOI）に署名したとX（旧ツイッター）に投稿した。アップルのスマートフォン、iPhoneの筐体（きょうたい）と、半導体製造装置を生産する。鴻海は、中国同様インドでも、グループ内で部品から組み立てまでを担う垂直統合を目指しているようで、既にインドでのiPhone生産に17億米ドル投じる計画を進めている。中央社電が伝えた。

鴻海の劉揚偉・董事長は7月下旬に、インドを訪れていた（パティル氏のX投稿より）

　カルナータカ州のMBパティル商工・インフラ担当大臣は、携帯電話の筐体工場は、鴻海傘下の富士康工業互聯網（フォックスコン・インダストリアル・インターネット、FII）が3億5000万米ドルを投じ、雇用機会1万2000件を創出する予定で、半導体設備工場は、アプライド・マテリアルズとの共同で、2億5000万米ドルを投資し、雇用機会1000件を創出する予定と説明した。

インド生産拡大へ

　鴻海は7月31日、インド南部のタミル・ナードゥ州と、携帯電話組み立て工場設置に2億米ドルを投じる基本合意書に署名した。

　鴻海は、iPhone組み立てシェアが70％。新型コロナウイルス流行や、米中対立など地政学的リスクの高まりで、アップルが生産拠点を分散させる中、鴻海も中国から生産移転を進めている。

　インド政府は、製造業振興策「メーク・イン・インディア」で、補助金を支給するなど、投資誘致を進めている。

【セミナー情報です】
経営者が踏み出す、かんたんDXワークショップ。社内申請をデジタル化。ハンコレス、ペーパーレスで効率化！9月7日開催。
検索は「ワイズ、ハンコレス」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/110175.html