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テック業界トップ、AI以外は下半期悲観【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2023年8月14日_記事番号:T00110522

テック業界トップ、AI以外は下半期悲観【図表】(トップニュース)/台湾

 IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)をはじめ、テック業界各社のトップは、在庫は健全な水準まで下がったものの、末端需要の見通しが不透明で、中国の景気回復も予想より遅れており、需要期の下半期(7〜12月)は振るわないとの見方で一致している。年初の時点では、下半期に個人消費が回復し、半導体など電子部品の出荷が増えるとみられていたが、AI(人工知能)サーバー関連を除き、スマートフォン、ノートパソコンなどの不振が続いている。14日付工商時報が報じた。

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 メディアテックの蔡力行・執行長は、末端在庫や流通在庫は健全な水準に向かっているが、回復ペースが鈍化していると語った。世界のスマホ出荷予測は11億台。

 スマホ向け光学レンズ最大手、大立光電(ラーガン・プレシジョン)の林恩平・董事長は、スマホの需要が弱く、どの顧客も先行きを悲観していると語った。

 IC設計大手、瑞昱半導体(リアルテック・セミコンダクター)の黄依瑋・副総経理は、通信会社、企業や消費者向けのいずれの需要も不透明だと指摘した。今年のPC出荷予測は、従来の前年比10%減から、15%減に引き下げた。

 ディスプレイドライバIC(DDI)メーカーの聯詠科技(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)の王守仁・副董事長は、IT(情報技術)製品(PC、モニター)需要が減速し、大型パネルDDIやシステム・オン・チップ(SoC)受注に影響していると指摘した。テレビやPCなどの販売は改善の兆しが全く見えず、DDIの一部受注は、需要期の第3四半期(7〜9月)なのに、前期をやや下回ったと明かした。

AI関連需要は急増

 一方、生成AIブームで、AI関連の需要は高まっている。

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家・総裁は、AI需要の急増で、AIの売上高構成比は現在の6%から、5年以内に10%まで上昇すると予測した。

 ノートPC受託生産大手、広達電脳(クアンタ・コンピューター)の梁次震・副董事長は、第3四半期(7~9月)後半からAIサーバー出荷が急増すると見込み、サーバー事業の売上高は前年比10%以上増えると上方修正した。

 PC大手、華碩電脳(ASUS)の胡書賓・共同執行長は、エヌビディアのGPU(画像処理半導体)「H100」を搭載したAIサーバーは来年まで受注が満杯と明かした。ASUSはサーバー事業の年平均成長率(CAGR)を40%に設定し、2027年の売上高5倍を目指しているようだ。

 

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