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郭台銘氏の総統選出馬表明、野党団結ならず票分散か(トップニュース)/台湾


ニュース 政治 作成日:2023年8月29日_記事番号:T00110812

郭台銘氏の総統選出馬表明、野党団結ならず票分散か(トップニュース)/台湾

 2024年1月に投開票が行われる総統選挙に向け、鴻海精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏は28日、無所属での出馬を表明し、野党の団結で、民進党を下野させようと訴えた。これに対し、野党第一党の国民党は同日、郭氏の出馬表明は非常に遺憾で、国民党公認候補の侯友宜・新北市長を支持するという当初の約束を守ると信じているとコメントを発表した。このまま野党の団結が実現しなければ、与党・民進党に有利に働くとみられている。29日付聯合報などが報じた。

/date/2023/08/29/00kaku_2.jpgこれまでの世論調査で支持率が最も低かったのに、野党をまとめられるのかとメディアに問われ、郭氏は28日、出馬表明後に支持率は上がると自信を示した(28日=中央社)

 郭氏は、出馬は野党団結のためで、団結しなければ1対1でも2対1でも3対1でも負けると主張した。その上で、皆で最適な組み合わせを考え、民意に応えられる候補者を選び、政権交代を実現しようと訴えた。

 総統選には、▽民進党の公認候補、頼清徳・副総統、▽国民党の公認候補、侯・新北市長、▽台湾民衆党主席で公認候補の柯文哲・前台北市長──が出馬を表明している。

国民党、郭氏に協力なら処分

 国民党は同日、郭氏は国民党の党員ではなかったが、「民進党の下野」で一致し、国民党の公認候補の党内選考に加えたものの、公平で公正な手続きで、5月17日に侯・新北市長を公認候補に決定したと説明した。その際、郭氏は自身のフェイスブック(FB)に、侯・新北市長を全力で支持すると投稿したと指摘した。その上で、最終的には郭氏が国民党と侯・新北市長を支持し、ともに民進党を下野させると信じているとコメントした。

 一方で国民党は、郭氏が無所属での出馬のための署名集めの意向を示しており、仮に党員が協力すれば、党員の行動規範に違反しており、厳しく処分すると表明した。

 国民党の朱立倫・主席は、郭氏の出馬表明は非常に遺憾だが、争いを解決して全ての力を集結し、頼・副総統に勝たせやしないと表明した。

 郭氏が約束を守るかとメディアに問われ、国民党の侯・新北市長は、われわれはともに努力すると回答した。

産業界の支持得られず

 民進党の張志豪・報道官は、郭氏の出馬表明は国民党内部の話で、民進党は関与しないし、コメントしないと語った。

 台湾民衆党の李頂立・報道官は、柯・主席こそが世論調査で支持率が高く、最も実力がある野党の候補者で、台湾民衆党が野党をまとめるとコメントした。

 産業界では、中華民国全国商業総会(商総)の頼正鎰・主席が、郭氏は負けを認めず、誠意がみられないと語った。

 郭氏は11月2日までに約29万人の署名を得なければ、総統選に出馬できない。1996年の直接選挙による総統選挙以降、5組の候補者が署名で出馬資格を得たが、誰も当選していない。

 

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