ニュース 電子 作成日:2024年1月26日_記事番号:T00113484
インテルとファウンドリー大手、聯華電子(UMC)は25日、12ナノメートルの立体構造トランジスタ(FinFET、フィンフェット)製造のプラットフォームを共同開発し、2027年からインテルの米国アリゾナ州の工場で生産する予定と発表した。インテル上級副社長兼ファウンドリーサービス(IFS)ゼネラルマネージャーのスチュアート・パン氏は、30年にファウンドリー世界2位になる目標に向けた重要な一歩だと説明した。26日付工商時報は、インテルは成熟プロセスをUMCに生産委託して先進プロセスに専念し、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)とサムスン電子を全力で追い掛ける狙いだと分析した。
両社の提携では、UMCが電子設計自動化(EDA)とシリコンIP(知的財産)を提供し、12ナノプロセスでの設計を支援する。UMCは成熟プロセスに強く、数十年前から顧客にプロセス設計キット(PDK)を提供している。インテルは、米国の大規模な生産能力と、FinFETトランジスタ設計の経験がある。インテルの既存の工場と設備を利用することで、初期投資を抑え、稼働率を最適化する。
インテルの米国の大規模な生産能力と、UMCの成熟プロセス受託生産の豊富な経験で、製品構成が充実し、顧客に対しより良いソリューションを提供すると説明した(UMCリリースより)
両社はIPライセンス使用料を公表していないが、100億台湾元(約470億円)以上とみられている。
あるサプライヤーは、インテルはファウンドリー事業を完全に分離する可能性があり、IP確保はそのための準備だと指摘した。
供給網が強靱化
インテルは、UMCと共同開発する12ナノ製造プラットフォームは主に、▽モバイル、▽通信インフラ、▽ネットワーク──向けと説明した。成熟プロセスの経験が豊富なUMCとの提携で、製造プロセスを充実させ、地理的分散でサプライチェーン(供給網)を強靱化(レジリエンス)し、世界中の顧客にとってより良い調達先となると表明した。
UMCの王石・共同総経理は、インテルとの相互補完で、市場が拡大、技術発展が加速する上、北米の生産能力が加わり、サプライチェーンが強靱化すると説明した。
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