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TSMCが台湾で増産、1ナノ工場8~10基か【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2024年3月7日_記事番号:T00114093

TSMCが台湾で増産、1ナノ工場8~10基か【図表】(トップニュース)/台湾

 国家発展委員会(国発会)の龔明鑫・主任委員は6日の立法院経済委員会の業務報告で、AI(人工知能)ブームで、2~3ナノメートル以降の先進製造プロセスの半導体需要が高まっており、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は海外工場を上回る規模で台湾工場を拡張すると説明した。TSMCが南部科学園区(南科)嘉義園区(嘉義県太保市)に先進パッケージング(封止)工場を建設することも認めた。サプライチェーン(供給網)関係者は、TSMCは1ナノと1.4ナノ工場を8~10基建設する必要があると語った。7日付自由時報などが報じた。

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 TSMCの海外工場設置で、中国の軍事侵攻の抑止力となる「シリコンの盾(シリコンシールド、半導体の盾)」の効果が弱まるのではないかと立法委員に質問され、龔・主任委員は、TSMCは海外に工場を移転するのではなく、台湾でも工場を拡張すると説明した。龔・主任委員は、TSMCは台湾に全ての生産能力をとどめず、海外工場は成熟プロセス、台湾工場は先進プロセスで生産すると語った。

/date/2024/03/07/00tsmc_2.jpg龔・主任委員は6日、今後のAI需要は巨大で、2~3ナノ以降の先進プロセスの半導体チップが必要だと述べた(6日=中央社)

先進封止工場、嘉義に

 TSMCが南科嘉義園区に先進封止工場を建設するための環境影響評価(環境アセスメント)差異分析の手続きなどが完了し、TSMCの正式発表を待つだけかとの立法委員の質問に対し、龔・主任委員は「そうだ」と答えた。

 業界では、TSMCの嘉義封止工場の投資額は3000億台湾元(約1兆4000億円)に上り、3次元(3D)パッケージングを手掛けると予想されている。早ければ、27年に量産を開始する見通しだ。

 先進封止工場についてTSMCは6日までにコメントを出していない。

 TSMCは、AI半導体はほぼTSMCが生産しており、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)などの先進封止の需要が激増し、供給不足になっていると明かした。

 竹科竹南科学園区(苗栗県竹南鎮)、中部科学園区(中科)、南科などで新工場を建設中で、今年稼働する予定だ。

4月から設備搬入

 サプライチェーン関係者は、昨年は半導体景気低迷で、TSMCも増産を控えていたが、今年は景気が回復し、AIチップ需要も強く、各地で増産を進めると指摘した。

 新竹科学園区(竹科)宝山用地(新竹県宝山郷)第2期区画に建設中の2ナノ工場(Fab20)は、今年4月に設備を搬入する。高雄市の2ナノ工場(Fab22)2基は建設中で、3基目を計画している。2ナノプロセスは、25年に量産を開始する予定だ。

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