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《スマートシティー展》スマートシティー展開幕、テック活用で脱炭素(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2024年3月20日_記事番号:T00114328

《スマートシティー展》スマートシティー展開幕、テック活用で脱炭素(トップニュース)/台湾

 アジア最大規模のモノのインターネット(IoT)展示会、智慧城市論壇および展覧(スマートシティーサミット&エキスポ、SCSE)と2050浄零城市展(ネットゼロシティーエキスポ)が19日、台北市の南港展覧館2館(台北市南港区)で開幕した。今年のスマートシティー展は「デジタル&グリーントランスフォーメーション(GX)」がテーマ。パソコン大手、宏碁(エイサー)など18社がAI(人工知能)ソリューションを展示した。国家発展委員会(国発会)の龔明鑫・主任委員は、研究機関の調査結果を引用し、都市ガバナンス(都市統治)はテック活用で、脱炭素効果が6割以上向上すると指摘。行政院の鄭文燦・副院長は、将来、台湾のスマートシティーモデルを都市輸出したいと語った。20日付電子時報などが報じた。

/date/2024/03/20/00cheng_2.jpgスマートシティー展の開幕式典は鄭・行政副院長(右5)や国発会の龔・主任委員(右4)のほか、台北市電脳商業同業公会(TCA)理事長でパネル大手、友達光電(AUO)の彭双浪(ポール・ポン)董事長(左6)らが出席した(19日=中央社)

 エイサーは、▽スマート交通(スマートモビリティ)、▽低炭素充電、▽エネルギー貯蔵、▽スマート医療──などAIを活用したスマートソリューション20項目を展示した。陳俊聖(ジェイソン・チェン)董事長は、子会社9社のスマートシティーソリューションで、スマートシティーのエコシステム(生態系)を構築すると表明した。

/date/2024/03/20/00acer_2.jpgエイサー子会社9社が同時出展し、スマートシティーのトータルサポートを提案する(エイサーリリースより)

 エイサー傘下で駐車システムを手掛ける宏碁智通(エイサーITS)は、オフラインで各種支払いに対応した電気自動車(EV)充電設備などを展示した。

 エネルギー貯蔵の智頻科技(スマートフリークエンシー)は、AI電源管理システムを搭載したモバイル電源「エイサーパワーバー」などを展示した。太陽光発電が可能で、屋内外で使用できる。

 宏碁通信(エイサー・ビーイング・コミュニケーション)は、気候変動問題に注目し、建築物の浸水防止・貯水システムと、地表の流水量などから水害を予測する水害予測システムを開発した。これら2つを組み合わせることで、都市へのレジリエンス(強靭性)を高め、水害を軽減できるとアピールした。

 エイサーのほか、電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)は、EVや電動バスで都市のデータを収集し、交通整理などに活用するプラットフォーム「シティーGPT」などを展示した。

/date/2024/03/20/03EVbus_2.jpg/date/2024/03/20/01bus1_2.jpg鴻海精密工業と裕隆集団の合弁会社、鴻華先進科技(フォックストロン・ビークル・テクノロジーズ)の電動バス(YSN)

 東元電機(TECOエレクトリック&マシナリー)は、バーチャルパワープラント(VPP、仮想発電所)をテーマに、電力管理ソリューションを展示している。

過去最大規模

 スマートシティー展は2014年の初開催から10年目を迎えた。今年は、2回目となるネットゼロシティーエキスポと同時開催だ。22日まで開催の南港展覧館と、21~23日開催の高雄展覧館(KEC、高雄市前鎮区)を合わせて、計600社がブース2200小間を出展する。展示会の規模は前年比13%拡大し、過去最大だ。

/date/2024/03/20/00cover_2.jpgスマートシティー展とネットゼロシティーエキスポの同時開催だ(YSN)

 世界46カ国・地域、112都市からバイヤーや来賓2000人以上が訪れる。うち企業は1600人以上で、都市の首長は85人、政府や都市の訪問団は400人以上だ。ドイツやスペイン政府の訪問団は初めてで、スペインは予算100億ユーロ(約1兆6000億円)で提携の機会を探る。タイの訪問団は300人規模、フィリピンやベトナム、マレーシア、インドなど新南向政策の対象国の訪問団も訪れる。

 行政院の鄭・副院長は、デジタル技術は都市ガバナンスの礎で、スマート製造やスマート交通、スマート医療、スマート建築など各分野で重要だと指摘した。デジタルトランスフォーメーション(DX)とグリーントランスフォーメーション(GX)は官民の協力が必要で、将来は台湾のスマートシティーモデルを輸出したいと語った。

 

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