ニュース 電子 作成日:2024年6月7日_記事番号:T00115752
金仁宝集団(ニューキンポグループ、NKG)の電子製品受託生産メーカー、金宝電子工業(キンポ・エレクトロニクス)の陳威昌・総経理は6日の株主総会後に、米国最大の半導体装置メーカーのサプライチェーン(供給網)入りを果たしたほか、AI(人工知能)サーバーのL2(レベル2)専用プリント基板(PCB)を少量試験生産していると明かした。半導体装置の最終顧客は、米アプライド・マテリアルズ(AMAT)を指すようだ。AIサーバー向けの顧客について陳・総経理は、アジア最大級の情報技術(IT)見本市、台北国際電脳展(コンピューテックス台北、4〜7日開催)で講演したテック大手3社のうち1社が顧客だと語った。7日付経済日報などが報じた。
許勝雄・董事長(右)と陳・総経理(左)。キンポは1973年設立で、世界11カ国に拠点があり、従業員は14万人(6日=中央社)
コンピューテックス台北で講演したテック大手3社は、▽グラフィックスプロセッサー(GPU)大手の米エヌビディア、▽半導体大手の米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、▽米インテル──。エヌビディアのジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)かと報道陣に問われたものの、陳・総経理は、笑みを浮かべるだけで、明確な回答を避けた。
陳・総経理は、メキシコ工場で、L2製品を試験生産中だと説明した。陳・総経理は、キンポは顧客の新製品の設計経験は足りないが、受託生産の経験は豊富で、タイ工場では、サーバーのL10(レベル10、組み立てとテスト)の経験があると語った。
陳総経理は、サーバーは消費者向け電子製品よりも難易度が高く、まず受託生産から始めており、顧客に能力を判断されている段階だが、初回の試験生産は良品率100%だったと説明した。
陳総経理は、金仁宝集団のキンポと仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)は協力関係にあり、もし顧客がベトナム生産を望めば、コンパルを推薦すると語った。
半導体分野について陳総経理は、欧州の顧客がタイ工場を視察し、タイと中国市場向けの発注を決めたと語った。
陳総経理は、半導体設備は要求が厳しく、認証に時間がかかるため、量産は早くても来年になるが、粗利益率はどの製品より高い見通しだと語った。
24年売上高予測、上方修正
陳総経理は、ストレージやプリンターなどの顧客の引き合いが回復しており、欧州の家電大手の顧客の需要も増えているので、今年通年の売上高は当初、前年並みと考えていたが、前年比10%以上増加すると、見通しを上方修正した。
キンポは、中国の生産能力が2割を占め、タイが5割を占める。タイの新工場4基が完工しており、ストレージ工場が1基で、残り3基は▽プリンター、▽電気自動車(EV)用充電パイル、▽ウエアラブル端末──などを生産する。将来的にタイ工場で半導体設備向けを生産する考えだ。
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