ニュース 電子 作成日:2024年6月13日_記事番号:T00115836
クラウドサービスプロバイダー(CSP)世界最大手、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は12日、台湾にデータセンター(DC)を設置し、2025年初めに、AWSアジアパシフィック(台北)リージョンを開設すると発表した。今後15年で数十億米ドルを投じる。グーグル、マイクロソフト(MS)に続き、CSP大手4社のうち3社が台湾にデータセンターを設けることになる。13日付経済日報などが報じた。
王定愷・AWS香港台湾総経理は、台湾のデータセンターは建設中だが、設置場所は公表できないと語った。うわさでは北部とみられている。
王・総経理は、ユーザーはデータを台湾に保存するか、他のリージョンに保存するか選択できると説明した。台湾のデータセンターを利用すれば、ネットワーク遅延(レイテンシー)が改善し、情報セキュリティーが高まると指摘した。データ管理が厳しい医療や金融業界なども、安全な台湾に保存できるようになると語った。
AWSインフラストラクチャーは、東京や大阪など、世界に33のリージョンがある。
CSP大手4社のうち、グーグルは13年に彰化県にデータセンターを設置した。台南市にも設置するとみられている。マイクロソフトは22年に桃園市でデータセンターに着工し、24年に完成する予定だ。メタ(旧フェイスブック)は台湾にデータセンターを設置していない。
サーバー受注に期待感
証券会社は、▽広達電脳(クアンタ・コンピューター)、▽英業達(インベンテック)、▽緯創資通(ウィストロン)傘下の緯穎科技服務(Wiwynn)──などが、AWSのデータセンター向けにサーバーの大口受注が期待できると予想した。
AWSを利用している台湾企業は、▽ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)、▽国泰金融控股(キャセイ・フィナンシャル・ホールディングス)、▽通信キャリア最大手、中華電信──など。
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