百貨店大手、遠東そごう百貨の台北3館（台北忠孝館、台北復興館、台北敦化館）は7日から、周年慶（創業祭）セールを開始する。遠東集団の徐旭東（ダグラス・シュー）董事長は4日の決起会で、全7店の周年慶セール期間の売上高目標は前年同期比1％増の121億台湾元（約580億円）で過去最高、達成できると自信を示した。世界経済の見通しが不透明なものの、台湾市場の景気は非常に楽観視しており、来年の小売業の見通しは明るいと語った。5日付経済日報などが報じた。

徐・董事長は4日、遠東そごう台北忠孝館の周年慶セールの決起会に参加した（4日＝中央社）

　台北3館の周年慶セールは18日まで。化粧品6000元購入で800元還元などのキャンペーンを実施する。

　遠東そごう全7店の周年慶セール期間は、▽高雄店、11月2～17日、▽中壢店（桃園市）、6～17日、▽台北3館、7～18日、▽天母店（台北市士林区）、27日～12月8日、▽新竹店、11月28日～12月9日──。

　アフターコロナで、海外旅行に出かけ、旅行先でブランド品などを買い物する人が増え、百貨店業界は伸び悩んでいる。

　徐・董事長は、今年年初から現時点まで、遠東そごうの業績は成長が続いていると語った。海外旅行先ではショッピングの選択肢が増えるものの、サイズ交換などができないため、消費者は台湾で購入すると述べた。

　電子商取引（EC）業界で近年盛り上がる「光棍節（独身の日、11月11日）」特売セールについて徐・董事長は、消費者の購買意欲が刺激され、実店舗の百貨店にもプラスの影響を与えるとの見方を示した。実店舗の百貨店は、選択肢が多いという強みがあり、ECとの競争に懸念はないと語った。

■遠東ガーデンシティ、若者を開拓

　百貨店業界は、ECのほか、郊外の地域密着型ショッピングセンター（SC）の台頭にも直面している。

　遠東そごう百貨の黄晴雯・董事長は、他の百貨店にはないワンストップサービスで、顧客の需要を満たすため、ショッピングセンター「遠東ガーデンシティ」を今年オープンしたと語った。黄・董事長は、先行オープンしたC区とD区の売上高は目標を20％上回っていると述べた。消費者の4分の3が新規顧客で、年齢層は10〜15歳まで広がり、遠東そごうは全ての客層に対応できるようになったと話した。

　台北市信義区のドーム球場、台北大巨蛋（台北ドーム）併設の遠東ガーデンシティは、1階のレストラン街「食尚庭園（ザ・リム）」が6月に、地下1〜2階のショッピング・飲食店エリア「花園緑廊（ガーデンコリドー）」が10月にオープンした。

　台北ドームは昨年12月に開業し、野球の試合を開催しているほか、今年12月からアーティストのコンサートを開催する。遠東ガーデンシティは、来年5〜6月に映画館、来年10月に遠東そごうがオープンする予定だ。

【セミナー情報です】
組織を活用し、業績を上げる事を深く考え実践できる。そんな日本人管理者の育成に最適です。幹部としての自覚を持ち、組織力発揮の立役者に！在台日系企業の日本人向け管理者研修。11月21日開講。
検索は「管理者研修、11月21日」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/111186.html

●ワイズニュース2週間無料お試し●
https://www.ys-consulting.com.tw/service/news/member.html#shidoku
または下記からお問い合わせください。
https://www.ys-consulting.com.tw/contact/