百貨店大手、遠東そごう百貨は、全7店の周年慶（創業祭）セールの売上高が前年同期比0.5％増の120億6000万台湾元（約560億円）で、過去最高を更新した。遠東そごうは、各店が最大15％還元するキャンペーンを実施したことで、来店客が20％増加し、購入率はほぼ100％だったと指摘した。また、今年10月から開始した中国信託商業銀行（中信銀、CTBCバンク）提携のクレジットカード「遠東そごうカード」発行枚数が5万枚を超え、無制限で4％還元で、新規客を呼び込んだと分析した。11日付経済日報などが報じた。

　遠東そごう天母店（台北市士林区）は、12月8日までの周年慶セール期間の売上高が前年同期比2％増の12億2000万元で、12億元の目標を達成した。来店客は8％増加した。

　天母店の蕭淑英・店長は、ミシュランガイドにも掲載された名古屋の鰻（うなぎ）の老舗「うなぎ四代目菊かわ」が11月15日にオープンし、行列ができたと説明した。

　天母店の今年通年の売上高は53億5500万元を超え、23年の52億7000万元を上回り、過去最高を更新する見通しだ。

　遠東そごう新竹店は、ショッピングセンター（SC）、遠東巨城購物中心（ビッグシティー）館内にあり、12月9日までの周年慶セール期間中の売上高は合わせて30億2400万元で、前年同期比5.6％増加した。セール開始後4日間は、気温低下で冷え込み、冬物衣料や防寒グッズがよく売れた。サムスン電子やLGエレクトロニクスの家電の売上高はそれぞれ3000万元に上った。

　遠東そごう全7店の周年慶セール期間は、▽高雄店、11月2～17日、▽中壢店（桃園市）、11月6～17日、▽台北3館（台北忠孝館、台北復興館、台北敦化館）、11月7～18日、▽天母店、11月27日～12月8日、▽新竹店、11月28日～12月9日──だった。

　遠東そごうは、周年慶セール期間に、アプリ会員が150万人を超えたと説明した。商品別では、宝飾品（ジュエリー）が30％成長し、家電や食品、飲食店が10％成長した。

■野球プレミア12で目標超え

　遠東そごうは、台北大巨蛋（台北ドーム、台北市信義区）のレストラン街「食尚庭園（ザ・リム）」とショッピング・飲食店エリア「花園緑廊（ガーデンコリドー）」でも、台北3館（11月7～18日）と同じ期間に、周年慶セールを開催した。台北ドームで野球の国際大会、プレミア12の試合が開催され、売上高は目標を50％上回った。うち75％が新規客だった。

　12月5～8日には台北ドームで初のアーティストの公演となる、周杰倫（ジェイ・チョウ）のコンサートが開催され、ザ・リムとガーデンコリドーの売上高は目標を60％上回った。

台北ドーム併設の遠東ガーデンシティは、スポーツの試合やコンサート開催で、来店客が見込める（5日＝中央社）

　ザ・リムとガーデンコリドーが入居するショッピングセンター、遠東ガーデンシティは、来年5～6月に映画館がオープンし、来年10月にショッピングエリアがオープンする予定だ。全面オープン後、台中以北の百貨店、ショッピングセンターで市場シェア首位になると予想されている。

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