ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）では、来年の受注見通しが悪いとされる中、人員削減に踏み切ることを回避するため、減給と無給休暇による人件費削減策を検討しているとの観測が出ている。１日付経済日報が報じた。
新華ファイナンス・ニュース（XFN-ASIA）の28日付報道では、ＴＳＭＣはコスト節減のため、既に各部門の責任者に対し、人員削減および無給休暇によってコストを20％削減するよう指示が出されたと伝えている。これについてＴＳＭＣでは、「確かに各種コスト削減策を検討しているが、現在のところ人員削減や減給は行っていない」と否定した。
しかしＴＳＭＣでは、例年年末に実施している従業員に対するＰＭＢ（パフォーマンス測定ベースライン）テスト、いわゆる「５％淘汰テスト」を今年は11月に実施したとの観測が出ており、従業員の間で今年は積極的に人員削減を行うのではないか、という憶測を呼んでいる。
一方聯華電子（ＵＭＣ）は28日、「当社では早くから人材のスリム化を進めており、今後減給や年内に無給休暇を実施する計画はない」と表明した。しかし来年については「検討する」としている。
