ニュース 電子 作成日:2025年1月16日_記事番号:T00119635
AI(人工知能)向けグラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)がきょう16日に訪台し、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)傘下の矽品精密工業(SPIL)の潭子科技産業園区(台中市潭子区)の新工場開所式に出席する。うわさによると、同日午前は非公開でファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家(シーシー・ウェイ)董事長を訪ねるようだ。TSMCは、AI半導体向け先進パッケージング(封止)技術、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)の一部工程をSPILに委託したといわれている。業界関係者は、フアンCEOがASEHの台湾工場を訪問するのは初めてで、協力関係の強化を示すと指摘した。16日付経済日報などが報じた。
エヌビディアのフアンCEOは16日午後1時、台中国際空港に到着した(16日=中央社)
業界関係者によると、TSMCはCoWoSの60%をエヌビディアに供給している。CoWoS需要が非常に強く、供給が追いつかないため、CoW工程をSPILに委託したとされ、SPILは第3四半期(7~9月)に出荷を開始するとみられている。
業界関係者によると、TSMCのCoWoS月産能力は2024年末時点で3万4000枚で、25年末には6万~6万5000枚に増加する。年産能力は24年の31万枚から、25年の66万枚に倍増する見込みだ。
消息筋によると、フアンCEOはTSMCを訪問し、CoWoS増産の進捗を確認するほか、シリコンフォトニクス(SiPh)やコパッケージド・オプティクス(CPO)を急ぐよう求めるようだ。
TSMCは、きょう16日に業績説明会を開催するため、沈黙期間を理由にコメントを控えた。
■GB200サーバー過熱問題も
フアンCEOの訪台は、2024年6月開催のアジア最大級の情報技術(IT)見本市、台北国際電脳展(コンピューテックス台北)以来、7カ月ぶりだ。
業界関係者によると、フアンCEOはエヌビディアのAI向け新世代GPU「GB200」を搭載したサーバーの過熱問題について、▽TSMC、▽鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)、▽広達電脳(クアンタ・コンピューター)──の関係者と面会するほか、18日に台北市で重要サプライヤーを招いて会食する予定だ。
謝国樑・基隆市長は14日、エヌビディアのアジア本部の誘致に意欲を示した(14日=中央社)
フアンCEOは17日にエヌビディア台湾支社の尾牙(忘年会)に出席する予定だ。このほか、台湾でアジア本部設立の候補地を視察するとみられている。台北市南港区、新北市林口区、桃園市、台中市、高雄市などが候補地として浮上している。
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