ニュース 電子 作成日:2025年1月20日_記事番号:T00119688
電子機器受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)の林建勲・総経理兼執行長(CEO、最高経営責任者)は17日、過去1年の間に半導体パッケージング(封止)技術のSoW(システム・オン・ウエハー)に参入し、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)のサプライチェーン(供給網)入りしたと明かした。AI(人工知能)向けグラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は同日、ウィストロンの尾牙(忘年会)に登場し、今この瞬間もウィストロン湖口工場(新竹県湖口郷)で983人がエヌビディアのAIスーパーコンピュータ生産を急いでいると語り、謝意を示した。19日付工商時報などが報じた。
エヌビディアのフアンCEO(左)は17日、ウィストロンの尾牙で、抽選会の特別賞10人分と、残業中の983人にサイン入りの紅包(お年玉)を提供した。右は林憲銘・董事長(17日=中央社)
ウィストロンの林憲銘・董事長は、(粗利益率が低い)単なる受託生産メーカーから、テクノロジーサービスプロバイダーに転換すると表明した。
ウィストロンの林建勲・総経理は、粗利益率が高く、高付加価値の業務が1500億台湾元(約7100億円)と、全体の15%を占めるようになったと語った。
林建勲・総経理は、昨年第4四半期(10~12月)にエヌビディアのAI向けBlackwell GPU(ブラックウェルGPU)「GB200」を搭載したサーバーの出荷を開始したと説明した。サーバーは売上高の45%を占め、25年もAIサーバーは倍増が続くと語った。エヌビディアからの受注で、AI向けGPU関連の売上高構成比は50%を超える見通しだ。
林・総経理は、AI搭載パソコンはWindows10のサポート終了(25年10月)で、下半期(7~12月)に買い替えが進むと予想した。
■エヌビディア、「チーム台湾」
エヌビディアのフアンCEOは18日昼には、ウィストロンやTSMC、電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)など20社以上の董事長や総経理ら35人余りを招いて、会食した。フアンCEOは、極めて複雑なブラックウェルGPU搭載サーバーの量産に成功したのは、台湾のパートナーの協力のおかげだと、「チーム台湾」に謝意を示した。
エヌビディアのフアンCEO(中)が18日に開催した昼食会には、TSMCの魏哲家(シーシー・ウェイ、2列目右4)、鴻海の劉揚偉・董事長(2列目右5)、広達電脳(クアンタ・コンピューター)の林百里(バリー・ラム)董事長(2列目右3)ら35人が招かれた(17日=中央社)
フアンCEOは今後、AIは教育や医療などにも拡大し、大きな成長が見込めると語った。エヌビディアと台湾のパートナーは今後数年も協力を成し遂げると語った。
【セミナー情報です】
人を動かし目標達成に導くロワーマネージャーを育てます!日系企業の台湾人向け監督者研修。部下指導力、段取り、コミュニケーション能力を学んで現場の主役に。高雄で3月14日開講。
検索は「ワイズ、台湾人監督者研修」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/117768.html
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722