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皇田が6.3億元損失、外貨デリバティブで


ニュース その他製造 作成日:2008年12月8日_記事番号:T00012102

皇田が6.3億元損失、外貨デリバティブで

 
 自動車用サンシェード(日よけ)大手メーカーの皇田工業は5日夜、財務部の林芳イ・前副理(イは王へんに韋、既に解職処分)が経営陣の同意を得ずに会社の資金で外貨デリバティブ取引を行い、6億3,000万台湾元(約17億3,800万円)に上る損失を被ったことを明らかにした。同社の資本金は5億4,900万元で、これを上回る巨額の損失に資金繰りへの影響が懸念されている。6日付経済日報が伝えた。

 皇田によると、林前副理はこれ以外にも142万米ドルに上る会社の資金を流用したことが明らかになっている。同社は林前副理に資金の返済を求めるとしており、返済不能な部分については、林永清董事長と劉典昌総経理が引き受けるという。

 同社は今回の問題により、銀行からの借り入れが約7億5,000万~8億5,000万元に達し、負債比率は1~9月の33%から72%へと一気に上昇。通年の支払い利息は2,800万~3,200万元となった。

 同社によると、林前副理による損害が発覚したのは2カ月前。緊急に銀行と協議し計4億2,500万元の短中期の借り入れを決定、役員報酬や株式現物支給などを停止して経営危機を乗り切る構えだ。今後も財務報告のやり直しなどが待っており、銀行の対応が皇田の今後にとって大きな鍵となる見込みだ。