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中国鋼鉄、高鉄への投資を中止


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2008年12月8日_記事番号:T00012107

中国鋼鉄、高鉄への投資を中止

 
 中国鋼鉄は7日までに、台湾高速鉄路に対して過去に投資した57億台湾元(約157億円)を全額損失処理することを決めた。景気低迷の長期化を踏まえ、投資事業からの撤退するための措置で、今後も台湾高鉄への投資は取りやめる。8日付聯合報が伝えた。
 
 鉄鋼業界では景気低迷の長期化が予想されるため、中国鋼鉄は投資損失の処理が来年以降難しくなると判断。500億前後の利益計上が見込める今年のうちに損失処理を済ませておくのが財務上得策と判断した。このほか、総額25億元を投じ、温泉ホテルを建設する「高雄宝来温泉BOT投資計画」からも撤退する。
 
 台湾高鉄と宝来温泉への投資は、いずれも民進党政権下で林文淵前董事長が推進したものだった。中国鋼鉄は台湾高鉄の設立当時からの株主で、当初の投資規模は25億元だった。その後2005年、高鉄が増資不調で工事中断の危機に直面した際、中国鋼鉄は32億元を追加投資し、出資比率を6.24%に引き上げていた。
 
 台湾高鉄の広報担当者は、中国鋼鉄が一度に投資全額を損失処理することについて、株主としての財務判断を尊重する姿勢を示しながらも、「常識的ではなく、理解し難い」とコメントした。