ニュース 電子 作成日:2025年6月20日_記事番号:T00122387
電子機器受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)は19日、新竹県竹北市のAI智慧園区(AIスマート園区)で新工場と本部の開幕式典を開催した。林建勲・総経理は、グラフィックスプロセッサー(GPU)大手の米エヌビディア向けで新工場(A1)の生産能力は満杯で、来年には供給不足に陥る可能性があると明かした。近くで工場1基(A2)を賃借しており、来年稼働する予定だ。A1工場とA2工場の稼働で、台湾の生産能力が倍増する見通しだ。20日付工商時報などが報じた。
林・総経理は、米国以外でパソコンを生産することを望む顧客もいると説明した(19日=中央社)
林・総経理は、主にエヌビディアの最新、最高のAIサーバーを生産し、AI智慧園区はウィストロン最大のAIサーバー生産拠点となると説明した。
AIサーバーの受注は2026年5月まである。ウィストロンは2年前から、AI智慧園区の新工場のほかに、新竹県湖口郷の第1工場、第2工場でも増産している。
■エヌビディアCEOも祝賀
エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は19日、開幕を祝うビデオメッセージを寄せた。フアンCEOは、ウィストロンは全世界の工場7基、従業員7000人以上で、エヌビディアのBlackwell(ブラックウェル)搭載製品を四半期(3カ月)で24万台生産していると語った。ウィストロンとの協力は単にAIサーバーを作るのではなく、社会のAIインフラを整備することだと述べた。
蕭美琴・副総統は19日の開幕式典に出席し、台湾がAIアイランドを目指す中、AI産業の発展を全力で支援するとあいさつした(総統府リリースより)
林憲銘・董事長は、昨今のAIトレンドの中で、AI設備を提供できることは光栄なことで、AI設備の提供を通じて、台湾のAI利用を促進したいと語った。AIは単なる道具ではなく、将来は国力の象徴となり、AIを使いこなす必要があると指摘した。
ウィストロンはAI智慧園区で、今後10年から20年の間に、産業に必要な設備や能力を構築する。デジタルツインやAIコンピューティングを活用し、将来起こり得る状況をシミュレーションし、ミスを減らす。
■テキサス工場、26年稼働
林・総経理は、AI分野で追加投資を計画しており、下半期(7~12月)に発表する予定だと説明した。
ウィストロンが米国テキサス州で建設中のAIサーバー工場2基については、来年量産すると説明した。AI智慧園区の工場と同様、高単価のAIサーバーを生産する。テキサス工場は受注が多いので、今後、米国で増産する場合は、テキサス州を優先とする。
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