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《台湾有事》頼・総統が8月に中南米訪問、ニューヨークとテキサス経由か【図表】(トップニュース)


ニュース 政治 作成日:2025年7月16日_記事番号:T00122908

《台湾有事》頼・総統が8月に中南米訪問、ニューヨークとテキサス経由か【図表】(トップニュース)

 南米のパラグアイのペニャ大統領は現地時間14日、頼清徳・総統が30日以内に同国を訪問すると発表した。台湾の外交部は発表していない。消息筋によると、頼・総統は8月に台湾と外交関係のあるパラグアイ、グアテマラ、ベリーズの中南米3カ国を訪問し、その際に米国のニューヨークとテキサス州ダラスに立ち寄る計画だ。米国との関税交渉に絡み、頼・総統が米国で民間航空機の大量購入を発表する可能性もある。16日付聯合報などが報じた。

/date/2025/07/16/00paraguay_2.jpgパラグアイのペニャ大統領は現地時間14日の投資フォーラムで、台湾を強く支持すると表明した(15日=中央社)

 頼・総統は昨年11月末~12月上旬に、就任後初の外遊で、南太平洋の友好国のマーシャル諸島、パラオ、ツバルを訪問し、米国領のハワイとグアムに立ち寄った。今年8月の中南米訪問で、ニューヨークとテキサス州ダラスを経由することになれば、就任後初めての米国本土への立ち寄りとなる。

 パラグアイには現在、林佳龍・外交部長が外交関係68周年の記念行事出席のため訪問中だ。ペニャ大統領は林・部長も同席した投資フォーラムの壇上で、頼・総統の訪問を発表した。

 林・部長は昨年10月、グアテマラとベリーズを訪問した。最近、ニューヨークやダラスを訪れており、頼・総統の中南米訪問への準備とみられている。

 また、グアテマラのロムス・国会議長が今月14~19日、台湾を訪問中で、頼・総統との面会も予定されている。

 関係筋によると、頼・総統は今年、米国本土を経由する訪問に対し強い意欲を示していたが、これまで米国の政局や米中関係の不透明さから出発時期が延期されたようだ。

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 頼・総統が立ち寄る可能性があるテキサス州には、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)のデザインセンターや半導体用シリコンウエハー大手、環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)の12インチウエハー工場、通信キャリア大手の中華電信のサービス拠点など、多くの台湾企業が進出している。頼・総統が現地で台湾企業と面会すれば、政治的色あいを抑えるとみられている。

 消息筋によると、頼・総統の訪問には中華航空が専用機を運航する予定だ。訪問中に米国からの民間航空機の大量購入を発表する可能性があるとされる。台湾当局からの公式なコメントは出ていない。

 米国との関税交渉で、頼・政権は、対米投資を拡大する方針を明確に示し、液化天然ガス(LNG)や石油、農産物などの調達を増やすと表明していた。

■中国が反発

 頼・総統の米国本土立ち寄りについて、米国務省は、台湾の総統など高官による米国のトランジット(経由)は、過去の慣例および長年の方針に沿っており、安全、快適、利便性、尊厳を基本原則として対応すると表明した。

 中国外交部の林剣・報道官は15日の記者会見で、台湾当局の指導者が、いかなる名目も、米国を訪れることに断固として反対すると非難した。米国に対し、米中関係のセンシティブを十分に認識し、米国は台湾問題の扱いについて慎重に対処すべきだと警告した。

 頼・総統が米国本土に立ち寄れば、中国は反発し、対抗措置を取る可能性がある。

 

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