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台塑石化、台湾中油との価格連動を見直し


ニュース 石油・化学 作成日:2008年12月16日_記事番号:T00012305

台塑石化、台湾中油との価格連動を見直し

 
 台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)は、台塑集団(台湾プラスチックグループ)系列の石油化学メーカーに対するエチレン、プロピレンの出荷価格計算式を見直し、台湾中油との事実上の連動を取りやめる方向で検討している。16日付蘋果日報が伝えた。

 台塑石化は今後、系列メーカーによる買い取り保障量を設定し、市場の相場に近い形で新たな契約方式を模索する。系列の台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)、南亜塑膠工業(南亜プラスチック)、台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー)への供給価格を引き下げることで、グループ全体で収益の最大化を図ることが狙いだ。

 台塑集団関係者は、「現在検討段階にあり、台湾中油による新年度の計算方式が明らかになった後で決定する」と語った。

 台塑石化が台湾中油の出荷価格計算式に追随しない場合、第6ナフサ分解プラント(通称六軽、雲林県麦寮郷)でエチレン生産を開始して以来8年間で初めてとなる。

 業界関係者は「激しい競争の中で、台塑系4社が組んで他社と戦えば、台湾中油系列の業者はコスト面で台塑系石化メーカーに太刀打ちできなくなる」と指摘した。

 一方、台湾中油系の川下メーカーは、来年度のエチレン価格計算式から割高な欧州相場を除外し、米化学業界コンサルタント会社CMAIによるアジア契約価格(ACP)やタイ市場でのエチレン価格を参入することを求めている。台湾中油側は価格計算式に占める欧州相場の比重を引き下げることに同意している。