神達電脳（マイタック・インターナショナル）は15日、米ＰＮＤ（パーソナル・ナビゲーション・デバイス）業界３位のマゼラン・ナビゲーション社のブランド業務、資産および負債を9,600万米ドル以内で買収すると発表した。16日付工商時報が伝えた。
同社は2007年３月にニュージーランドのナブマン（Navman）社を買収し、自社ブランドのミオ（Ｍｉｏ）と合わせシェア拡大を図っていたが、アジアと新興市場が中心で、欧米市場ではシェアを大きく伸ばすことができずにいた。
マゼラン社は、北米市場でガーミン、トムトムに次ぐシェア３位（6.6％）で、第３四半期の出荷台数は20万8,000台。神達は米国で知名度が高いマゼラン社を傘下に入れることで、同市場を一気に開拓したい考えだ。劉宜君・同社スポークスパーソンは、３つのブランドによって世界ＰＮＤ市場での同社の競争力が高まるとしている。
ただ、外資系証券会社のアナリストは、「今回の買収は短期的には競争力が高まるが、３ブランド合わせても世界シェアは依然10％にすぎない。買収に伴うリスクもあり、長期的な競争力にはまだ疑問が残る」と分析している。
