チップセット大手の威盛電子（ＶＩＡテクノロジーズ）は15日、傘下の天津威華科技が中国・天津の浜海新区に設立する「中国芯科技園」のくわ入れ式を行った。威盛の携帯電話やポータブルテレビのチップセットなどの研究開発（Ｒ＆Ｄ）センターとして機能させることを予定している。16日付工商時報が伝えた。
天津にはモトローラなどのハイテク企業の工場が多数あるが、これまで台湾企業の進出は比較的少なかった。しかし、平日直航チャーター便の就航した現在、北京と比べて▽水や電力の供給が安定▽工場建設費用が30～40％割安──で、しかも投資優遇制度が豊富なことから将来性が期待されており、こうしたことが威盛の投資の決め手になったとみられている。
威盛の陳文琦総経理は、同社が開発・量産するプロセッサVIA Nanoは、中国で必ず一定のシェアを獲得すると自信を示す。威盛はまた、CDMA2000のベースバンドチップを製造し、同じく天津に拠点を置く威睿電通（ＶＩＡテレコム）と共に、傘下の多普達国際（ドゥーポッド・インターナショナル）や、宏達国際電子（ＨＴＣ）など携帯電話メーカーとサプライチェーンを形成することも期待されている。
