中国鋼鉄（ＣＳＣ）は16日の董事会で、傘下の中龍鋼鉄（ドラゴン・スチール）の第三者割当増資212億台湾元（約578億円）を引き受けること、および中鴻鋼鉄が実施する現金増資に応じることを決議した。中龍は増資で得た資金を熱延工場の建設および第２期第２階段高炉拡張工事に充て、中鴻は銀行からの借入金返済と資金力強化に充てる考えだ。17日付経済日報が報じた。
また、中鋼は同日の董事会で、冷延製品の第３ラインでの高級鋼材生産需要を受け、８号製鉄所の真空脱ガス設備増設に21億3,000万元を投じることも決定した。来年１月着工、2012年６月竣工の予定だ。
今回の合計265億元以上の投資決定について中鋼では、「投資案はすべて本業に関するもので、鉄鋼市場が不振に陥る中、当社の先行きに対する楽観と期待を示し、川中・川下メーカーの景気に対する信頼を回復したい」としている。また、中鋼の鍾楽民・執行副総経理は、「世界鉄鋼市場は、来年第１四半期末または第２四半期に回復に向かう可能性が高い」という予測を示した。
