ニュース その他分野 作成日:2025年8月11日_記事番号:T00123399
財政部統計処が8日発表した7月の輸出総額は前月比6.3%増、前年同月比42.0%増の566億8400万米ドルで、過去最高だった。1年9カ月連続の前年比プラス成長で、2010年6月以降、最も高い伸び率だった。人工知能(AI)やハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)関連製品の出荷が好調だったほか、米国の相互関税発動前の駆け込み需要が主な要因。AI需要が依然として強いことから、財政部は8月は前年同月比17〜22%の増加になると予測した。9日付経済日報などが報じた。
主要製品別では、半導体など電子部品は184億2100万米ドルで、前年同月比34.1%増加し、過去2番目の高水準だった。うち半導体は172億6100万米ドルで、35.9%増加した。先進製造プロセスの半導体需要が強かった。
情報通信技術(ICT)製品とオーディオ・ビジュアル(AV)製品は、242億3300万米ドルで、前年同月比87.1%増加し、過去最高だった。
電子部品とICT・AV製品の輸出総額全体に占める割合は75%に上った。
パネルなど光学・精密機器は10億7700万米ドルで、前年同月比10.9%増加した。
従来型産業は、▽化学品、15億7800万米ドル(前年同月比9.6%増)、▽鉱産物、10億8900万米ドル(0.9%増)──は増加したものの、▽ベースメタル(卑金属)、22億4600万米ドル、(1.8%減)、▽プラスチック・ゴム製品、14億9000万米ドル(4.6%減少)──は減少した。
■米国向けが過去最高
主要輸出先別では、米国が前年同月比62.8%増の186億4500万米ドルで、過去最高を記録した。輸出総額に占める割合は32.9%に上り、1990年10月以来の高水準を記録。3カ月連続して台湾の最大輸出先となった。
中国(香港含む)は前年同月比23.9%増の143億7100万米ドルだった。輸出総額の25.4%を占め、01年2月以来の低水準だった。財政部は、今後も米国が優位を保つと予測している。
東南アジア諸国連合(ASEAN)は前年同月比71.6%増の116億2600万米ドルで、過去最高を記録した。
1~7月の輸出総額は前年同期比28.3%増の3399億4100万米ドルで、過去最高を更新した。財政部統計処の蔡美娜・処長は、通年では初めて5000億米ドルを突破する可能性があると予想した。
また1〜7月の対米輸出総額が975億4400万米ドル、ICT製品は1261億4000万米ドルと、いずれも同期として過去最高を更新した。
■相互関税で対米輸出1割減へ
トランプ米大統領がこのほど、半導体へ100%の関税を課すと表明したことについて、蔡・処長は、詳細がまだ不明であり、影響を具体的に評価することはできないと指摘した。
一方、7日に発動した相互関税について、経済部が委託したシンクタンクの試算によれば、20%の暫定税率を適用した場合、対米輸出は約1割減少し、8〜12月の輸出総額が約70億米ドル減る見込みだと説明した。これは、主計総処が予測する年間輸出総額(5200億米ドル)の約1.4%に相当する。
蔡・処長は、それでもAI需要が依然として強く、8月の輸出総額は前年比17〜22%増の510億〜532億米ドルになると予測した。
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