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光陽バイクの話題CM、クレーム殺到で修正へ


ニュース 社会 作成日:2008年12月18日_記事番号:T00012346

光陽バイクの話題CM、クレーム殺到で修正へ


 若いカップルがバイクに2人乗りで走っている。後部座席の女性が「私のこと愛してる?」と尋ねるが、運転に夢中の男性からは返答がない。2人は高架橋の上でバイクを止めてけんかに。怒りを爆発させた女性が男性にバッグを投げ付けると、バッグはそのはずみで高架橋の下へ落下し、ちょうどその下を走っていた車がバッグを載せて走り去ってしまう。男性はすぐにバイクを飛ばして車を追い掛け、バッグを取り戻して一件落着となるが、ラストシーンで抱擁した2人のセリフが効いている。

女性:「あなたはRACING(商品名)だけを
愛しているのね」

男性:「きみはバッグだけを愛しているんだね」

 これは「弯道情人(カーブの恋人)」と題した、光陽工業(KYMCO)のバイク「RACING 150」のテレビコマーシャル。60秒のこのCMが17局のテレビチャンネルで放映されたところ、通信行政を管轄する国家通信伝播委員会(NCC)に、多くの視聴者からクレームの電話やメールが寄せられた。

 NCCによると、問題にされたのはCM中のバイクが街中を蛇行走行など危険な運転をするシーンで、苦情の多くは青少年に悪影響があるというものだった。

 NCCは業者に対し、CMの放映時間を午後9時から翌朝午前6時までの間に限定するよう要求。CM内の危険行為はまねしないようにとの警告テロップを入れるなど、内容の改善も求めた。

 交通部によると、CM中の男性の行為は、高架橋での任意停車やスピード違反など交通規則に6項目も違反しており、これらの行為を実際に行った場合、3,600台湾元(約9,500円)以上の罰金が課せられるとか。

 光陽側はNCCの要求を受け、すでに高架橋の上からバッグを落とすなど問題のシーンをカット。しかし、CMにクレームがついたことで逆に大きな話題となり、新車の売り上げは伸びたとか。効果としては上々だったといえそうだ。