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作成日:2008年12月18日_記事番号:T00012373
キマンダ破綻懸念、華邦電子の立場微妙に
独DRAM大手キマンダの資金繰りが急速に悪化し、破綻(はたん)懸念が高まる中、同社と提携関係にある台湾のDRAMメーカー、華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)の立場が微妙となっている。18日付経済日報が伝えた。
キマンダ救済をめぐっては、地元の独ザクセン州が1億5,000万ユーロ(約189億円)の融資案を提示した。融資案はキマンダの親会社のインフィニオン・テクノロジーズが同じ規模の資金をキマンダに注入することが条件となっていたが、インフィニオン側が提案を拒否したため交渉は破局に終わった。このため、キマンダの破綻可能性はさらに高まった。
キマンダは南亜科技、華亜科技との提携関係を断ち、華亜科技株を米半導体大手マイクロン・テクノロジーに譲渡したことで業容が縮小し、台湾メーカーでは華邦電子が唯一の提携先となっている。
華邦電子の広報担当者は「キマンダに問題が生じれば、影響は避けられない。12インチウエハー工場でキマンダ向けに毎月1万5,000~1万6,000枚の生産を行っており、この供給が断たれると経営上の衝撃となる」とコメントした。 華邦電子は今のところ新たな提携相手を模索しておらず、キマンダの動向を慎重に見守っている。