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台湾工銀証券、債券担保融資で28億元回収不能に


ニュース 金融 作成日:2008年12月22日_記事番号:T00012423

台湾工銀証券、債券担保融資で28億元回収不能に

 
 台湾工銀証券は19日、取引先の投資会社2社に対する債券買い戻し条件付き融資で、融資先による買い戻し義務不履行が発生したと発表した。未収債権の規模は元利合計で28億台湾元(約77億円)に上る。債券相場が金融危機で大幅に下落しているため、担保の債券を処分しても巨額損失の発生は避けられない見通しだ。20日付経済日報が伝えた。

 買い戻し義務不履行に陥ったのは、「見一投資」「世宇投資」という社名の投資会社に対する債券買い戻し条件付き融資で、融資規模は台湾工銀証券の資本金規模60億元の約半分を占める。

 同社の親会社の台湾工業銀行によると、問題の投資会社とは長期にわたる取引関係があるという。

 行政院金融監督管理委員会(金管会)は、投資会社2社は資本金がいずれも200万元と小規模で、いずれも「周美智」という人物が代表として登記されており、実質的には同一企業だったとみている。資本金の規模に比べ、融資額が異常に大きい上、担保に差し入れられたのが台湾工業銀発行の債券であることなど不自然な点が多く、金管会は違法行為がなかったかどうか調査を進める方針だ。

 問題の投資会社の経営実態は不明で、資本金の額からみてペーパーカンパニーだった疑いも指摘されている。