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11月輸出受注、過去最悪の28%減


ニュース その他分野 作成日:2008年12月24日_記事番号:T00012501

11月輸出受注、過去最悪の28%減

 
 経済部の23日の発表によると、11月の輸出受注額は227億9,900万米ドルで、前年同月比の減少幅が過去最悪の28.51%となり、非常に厳しい落ち込みを見せた。中国(香港を含む)向けがほぼ半減のマイナス45.38%となるなど、全輸出地域、全輸出項目でマイナスを記録。今後の域内景気のさらなる落ち込みに不安を抱かせた。24日付経済日報などが伝えた。

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 黄吉実・経済部統計長は11月の輸出受注額について「受注額もマイナス成長率も予想以上に落ち込んだ」と語り、経済部としても衝撃的な数字だったことを明らかにした。

 中国からの受注減について黄統計長は、中国の11月の輸出成長率が、欧米の需要減退の直撃を受けて、過去10年で初となるマイナス2.2%を記録したことを挙げて、「このことが台湾の川中・川下製品の大陸(中国)向け輸出の減少に連動した」と指摘した。

 米国からの受注額も過去最悪の29.29%減少、53億5,500万米ドルだった。欧州向けは15.46%減で、日本向けは1.90%減と小幅なマイナスにとどまった。

 

 

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精密機器、受注半減

 製品別では受注額全体の約23%を占める電子製品が前年比で27.69%減少した。最も減少幅が大きかったのは精密機器で51.12%減。このほか、▽基本金属製品、マイナス40.75%▽機械、マイナス40.55%▽電機製品、マイナス39.73%▽化学品、マイナス39.24%──などが4割前後の減少幅を記録した。

 1~11月の輸出受注額は3,309億4,000万米ドルで前年比5.13%増加しているが、調査対象企業の5割が12月も受注減少が続くとみており、通年成長率はゼロに近づく可能性も指摘されている。

工業・製造生産指数も最悪の下落

 一方、11月の工業生産指数は前年比28.35%下落の82.65ポイント、製造業生産指数は28.95%下落の82.60ポイントで、ともに過去最悪の下落幅となった。製造業生産指数の下落について経済部は、▽クリスマス需要の低迷▽顧客の在庫消化による受注減▽生産ラインの年次保守前倒し▽個人消費の冷え込み──などの原因を挙げ、電子製品を中心に生産が縮小したとしている。

 経済部は第4四半期の製造業生産額の減少幅は2割に達するとみており、通年では2002年以来のマイナス成長の恐れもあるとしている。

低迷続く見通し

 経済部は今後の見通しについて、「需要の落ち込みで企業の在庫負担は軽減されず、民間の投資や消費、対外貿易は低迷が続く」という見方を示しつつ、「来年の第2四半期に景気の谷を迎えることができれば、第3四半期に成長に転じる可能性がある」として、少なくとも来年上半期は低迷が続くと指摘した。

【図】【表】

 

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