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作成日:2008年12月26日_記事番号:T00012538
空港で誘拐事件発生?実は大学生の悪ふざけ
日本の大学に通う西田友仲さんは、24日夜、日本航空(JAL)647便で成田から桃園国際空港に到着した。台湾人の幼なじみたちと年末年始を過ごすためだった。
空港で出迎えるはずだったのは、車2台に分乗した西田さんの同級生7人。しかし、到着ロビーで出迎えたのは、李さんと馬さんの2人だけで、他の5人は影も形もなかった。
再会を喜んだ3人は、駐車場へ向かった。西田さんが車に乗り込もうとしたちょうどそのとき、後ろから男が襲いかかり、西田さんの頭から布をかぶせて車の中に押し込んだ。
まるで映画のひとこまのようなシーンだった。ちょうど通り掛かりにこれを見た人は「誘拐事件だ!」とびっくり仰天。すぐ車のナンバープレートをメモし、警察に通報した。
国際空港で誘拐事件が発生したとあってはただごとではない。警察は即座に内政部警察署国道公路警察局に通報。航空警察局も車のナンバーから持ち主を割り出した。車の持ち主、李さんの父親から李さんの携帯電話番号を知った警察がようやく西田さんらを探し当てたとき、KTV(カラオケボックス)でクリスマスイブのパーティーを楽しんでいる真っ最中だったという。
実はこの空港誘拐事件、西田さんをからかおうとした悪ふざけの演出。あまりにも真に迫っていたことから、目撃した人が早合点してしまったらしい。
人騒がせな彼ら8人は警察から航空警察局への出頭を命じられ、KTVから空港へ戻る羽目に。航空警察局から「悪ふざけにもほどがある」と厳しく説教されたという。
航空警察局によると、台湾高速鉄路(高鉄)の台中駅付近で今月上旬に誘拐事件が発生したばかり。年末年始は管轄区域の治安には警戒を強化しているという。