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鴻海のEV、日本のMKタクシーが27年導入へ(トップニュース)


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2025年11月24日_記事番号:T00125475

鴻海のEV、日本のMKタクシーが27年導入へ(トップニュース)

 日本のタクシー大手、エムケイホールディングス(本社・京都市南区)の青木信明代表取締役は日本メディアのインタビューで、電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)の電気自動車(EV)数十台を2027年に導入すると明かした。導入する車種は鴻海の「モデルA」とみられる。鴻海の劉揚偉・董事長は、モデルAは日本のエンジニアが設計し、日本で会社を設立し、現地で生産し、顧客に提供すると語った。24日付経済日報などが報じた。

/date/2025/11/24/00honhai_2.jpg鴻海はタクシーのモデルAプロトタイプを展示した(YSN)

 MKグループは、25年に車両の30%をEVに、30年までに全車両をEVにする計画だ。鴻海EV事業の最高戦略責任者(CSO)の関潤氏は、MKグループは30年がターニングポイントで、京都に自動運転のロボットタクシーを導入することを望んでいると明かした。

■鴻海テックデー開催

 鴻海は21~22日に開催した年1回の成果発表会、鴻海科技日(鴻海テックデー、HHTD)で、モデルAのタクシーや送迎車、物流車のプロトタイプ3車種を展示した。モデルAは、2~7人乗りのMPV(多目的乗用車、ミニバン)で、最新のAI(人工知能)機能を搭載する。

 関CSOは、モデルAは汎用部品で、コストを低減し、発売までの時間を短縮すると説明した。顧客と商談中で、日本で発売後、東南アジアでも発売する可能性がある。

 鴻海はこのほか、イタリアのピニンファリーナと共同開発した「モデルD」などのEVの新モデルも展示した。モデルDは、MPVとSUV(スポーツ用多目的車)の利点を併せ持つLMUV(ライススタイル多目的車)で、家族のあらゆるニーズに応えることができる。

/date/2025/11/24/00modeld_2.jpgモデルD(YSN)

 電動バスでは、中型電動バスの「モデルU」と大型電動バスの「モデルT」を展示した。

/date/2025/11/24/00modelt_2.jpgモデルT(YSN)

 三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)の高羅克人バス事業本部長が登壇し、まずはモデルUとモデルTを日本に導入する計画と説明した。

/date/2025/11/24/01takahashi_2.jpg三菱ふそうトラック・バスの高羅克人バス事業本部長(21日=中央社)

■スパコンセンター26年稼働へ

 鴻海は21日のテックデーで、来年上半期(1~6月)に高雄市のスーパーコンピューティングセンターを稼働する予定と説明した。グラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアの「GB300 NVL72」を使用し、27MW(メガワット)の規模になる。投資額は14億米ドル。

/date/2025/11/24/00nvl_2.jpg鴻海はエヌビディアのGB300 NVL72を使用したAIモジュラーデータセンターのサーバーラックを展示した(21日=中央社)

 鴻海は、スーパーコンピューティングセンター運営会社の亜湾超算(ビジョンベイAI)が「AIファクトリー」の新たなモデルを構築していると説明した。鴻海がインフラを提供するので、AI開発企業は自社でデータセンターを建設する必要がなくなり、設計や訓練に専念できる。顧客は製品開発が早まり、製品発売までの時間を短縮できる。

 劉・董事長は、▽KDDI、▽ソフトバンク、▽三菱電機、▽NTT──と日本でのAIインフラ建設を進めていると説明した。

/date/2025/11/24/01terry_2.jpg鴻海創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)氏(左、75歳)が3年ぶりに登壇した(21日=中央社)

 鴻海は21日、生成AI「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIと、次世代のAIデータセンターのサーバーラックの設計・開発や部品の生産などについて提携すると発表した。劉・董事長は、おそらくオハイオ州で生産すると語った。

 また鴻海は、米グーグルの持ち株会社のアルファベット傘下の産業用ロボット向けソフトウエア会社のイントリンシックと、AIロボットを活用した工場向け自動化ソリューションを手掛ける合弁会社を米国に設立すると発表した。

/date/2025/11/24/00robot_2.jpgぬいぐるみを拾うことができるロボット(YSN)

■世界に科学園区建設

 鴻海は、電機・電子産業の同業者団体、台湾区電機電子工業同業公会(電電公会、TEEMA)と中鼎工程(CTCI)と提携し、米国やメキシコ、インド、ポーランドで科学園区(サイエンスパーク)を開発する「TEEMA科学園区(TEEMAテクノロジーパーク)」プロジェクトを推進する。

 

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