ニュース 電子 作成日:2025年11月25日_記事番号:T00125502
半導体サプライチェーン(供給網)関係者によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)はAI(人工知能)半導体の受注急増で、先進製造プロセスが逼迫(ひっぱく)していることから、南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)に2ナノメートル工場を3基増設する予定のようだ。TSMCの2ナノ工場は、新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)宝山工場(Fab20)と、南科楠梓園区(高雄市楠梓区)高雄工場(Fab22)にあり、第4四半期(10~12月)に既に量産を開始した。25日付自由時報が報じた。
TSMCの魏・董事長は21日、先進製造プロセスの需要は「足りない、足りない、どうにも足りない」と語った(21日=中央社)
半導体サプライチェーン関係者によると、TSMCは最近、国家科学及技術委員会(国科会、NSTC)などの政府機関に対し、2ナノ工場を3基増設する計画を伝えた。
工場の候補地は、台南市政府が進めている「南科特定区開発区区画収用計画」のA区画になるとみられる。A区画は南科の西側に位置し、面積は40ヘクタール。用地の取得と環境影響評価(環境アセスメント)を経た後、早ければ来年着工できるという。
TSMCは、先進製造プロセスの需要が強く、台湾で先進製造プロセス投資を続行すると説明した。中部科学園区(中科、中部サイエンスパーク)第2期拡張区画でのA14(1.4ナノに相当)工場は既に着工した。引き続き、科学園区管理局の協力を得て、半導体製造工場に適した用地を探すと説明した。
政府機関は一切コメントしていない。

TSMCの2ナノ工場は、竹科宝山工場2基、南科高雄工場5基の計画だった。
■先進プロセス需要、3倍に
競合のサムスン電子は来年、米国テキサス州で、電気自動車(EV)大手、テスラの次世代運転支援機能「フルセルフドライビング(FSD)チップ「AI 6」を2ナノで生産するほか、他の顧客からの受注もある。インテルは10月、18A(1.8ナノ)で生産を始めた。
それでもTSMCの先進製造プロセスが供給不足なのは、顧客にとってTSMCへの発注をサムスンやインテルに変更するのは、歩留まり率などのリスクがあるためとみられている。
TSMCの魏哲家(シーシー・ウェイ)董事長は米国時間20日、半導体産業の発展に顕著な貢献があった人物に贈るロバート・N・ノイス賞の授賞式に出席した際のあいさつで、AI半導体の顧客は、先進製造プロセス需要が予想をはるかに上回り、既存の生産能力の3倍だと語った。
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