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作成日:2009年1月6日_記事番号:T00012609
李元総統と施明徳氏、新勢力統合目指す?
李登輝元総統は5日、施明徳・民進党元主席の自宅を訪ね、7時間にわたり会談した。両者の会談は約15年ぶりで、李元総統の強い希望により実現した。同日開いた記者会見で施元主席は、「李元総統との会談内容は『第三勢力』結成についてか」という質問に対し「そうではない」と否定。「『21世紀の台湾ドリーム』構築についてだ」と説明した。6日付中国時報が報じた。
会談の中で李元総統は、国是会議を召集する構想を主張し、「民進党も国是会議を開こうとしているが、彼らには社会的、政治的リーダーとしての魅力がない」と語ったという。その上で2006年に施元主席が指揮し、陳水扁総統(当時)に退任を求めた「赤シャツ運動」を讃え、施氏を「政治的リーダー」と呼んだ。
ただ、施元主席は旧勢力をまとめることに興味はないもようで、「古い枠組みを棄て台湾人民の新たな力を喚起し、21世紀の台湾ドリームを示すことから始めなければならない」との考えを披露した。
しかし中国時報では、李元総統と施元主席が「第三勢力」結成を口にしないのは国民党が立法院で3分の2議席以上を占める中、いかなる手段で「第三勢力」を結成したとしても最大野党の民進党との「共倒れ」となることが目に見えているためと指摘し、両者による「国是会議」や「人民の力を喚起」などのアイデアは、野党勢力の統合を進めたいという考えから出たものだと論じた。