鴻海精密工業の昨年売上高は前年比19.1％増の1兆4,730億台湾元（約４兆円）で、郭台銘董事長が掲げた目標、年成長率30％を割り込んだ。10日付蘋果日報などが伝えた。
12月の同社売上高は前年同月比18.21％減の1,221億5,300万元で、10日付工商時報によると、単月ベースでは過去10年で最大の減少幅となった。前月比でも9.45％減と、単月の過去最高1,693億元を記録した10月以降、２カ月連続で下落している。
鴻海の丁祈安スポークスパーソンは、12月の売上高減少の主因として、個人向け電子製品の需要低迷を指摘した。同社は最近、中国でのアップルの代理権を獲得したが、販売への業務拡大は、今年後半から業績に寄与すると説明した。
証券会社は、ハイテク製品が軒並み低迷しているため、鴻海の11、12月の減収も予想の範囲内という見方を示している。第１四半期も市場の低迷が続く見通しで、春節（旧正月）休暇で稼動日数も減少するため、昨年第４四半期よりも落ち込むと指摘した。
