台塑集団（台湾プラスチックグループ）幹部は11日、同グループがベトナム北中部ハティン省で設置を進める大型製鉄所計画に関連し、製鋼過程で産出されるコールタールを原料とする石炭化学工場を設置する考えがあることを明らかにした。12日付蘋果日報が報じた。
台プラによると、製鉄所での製鋼過程で産出されるコールタールは、コークス、ベンゼン、軟性アスファルトなど川下化学製品の原料となり、傘下でベンゼン生産技術を持つ台湾化学繊維（フォルモサ・ケミカルズ＆ファイバー、台化）が数百億台湾元（１台湾元＝約2.7円）を投じて生産工場を設置し、石炭化学産業に進出する計画だ。
台プラ幹部は、「製鉄所第１期工事が完了（用地取得の50カ月後を予定）したのち石炭化学工場を設置する。早ければ2014年ごろ生産に入れる予定だ」としており、製鉄所周辺を「鉄鋼・石油化学・石炭化学」の複合園区にしたい考えだ。
