12日付英フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）は、中国の政府系ファンド、中国投資（ＣＩＣ）の支援を受け、中国銀行が米保険大手ＡＩＧ傘下のＡＩＡ（友邦保険）が展開するアジア事業の買収を検討していると報じた。
台湾ではＡＩＧグループの美国人寿保険（アリコ）が香港ＡＩＡの子会社へと再編される見通しで、報道が事実ならば、美国人寿が中国資本によって間接保有される可能性がある。台湾では現在、中国資本による保険業への投資が禁止されている。
これについて、中国銀は同日新華社に対し、ＡＩＡの事業売却入札に参加していないとする否定のコメントを出した。米ダウ・ジョーンズ通信も中国銀が検討の結果、入札参加を見送ったと伝えた。
13日付経済日報によると、行政院金融監督管理委員会（金管会）の李紀珠副主任委員は12日、「昨年ＡＩＧグループの財務危機が伝えられた際にも中国資本がＡＩＧ子会社を買収するとの説があった」と語った。李副主任委員は昨年12月に、行政院大陸委員会（陸委会）に対し、中国資本の保険業への投資を禁じた両岸人民関係条例第73条について、明確な解釈を示すよう改めて求めたとしている。
