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台湾人ホステス、中国出稼ぎがブームに


ニュース 社会 作成日:2009年2月16日_記事番号:T00013379

台湾人ホステス、中国出稼ぎがブームに

 
 世界的な金融危機の影響で、大企業でも大量のリストラや無給休暇が実施されるご時世になった。経費削減で、当然ながら接待も激減している。

 そのあおりをまともに受けているのは、クラブやスナックなどの業界だ。台中市の大型クラブでは、かつてはハイヒールのかかとが一晩で折れたといわれるほど忙しかったホステスの姿も、駐車場に高級外車があふれかえる光景ももう見られない。今では閑古鳥が鳴き、ホステスに無給休暇を強制している店もあるほどだ。

 しかし、そこはたくましい台湾人ホステスたち。目下、彼女たちの間でちょっとしたブームになっているのは、中国への出稼ぎだ。台湾で稼げなければ、中国で稼ごうということらしい。

 台湾人ホステスが気軽に中国へ出稼ぎに行くようになったのは、なんといっても昨年7月からスタートした中台直航便のおかげだろう。彼女たちは観光を名目に、上海や広州、深圳の同業者へ1週間派遣される形で出稼ぎに行く。

 一般に、中国人ホステスは態度が大きく勘定高いのに対して、台湾人ホステスは恋愛の雰囲気作りに長け、お酌もうまい。場の空気も読める上、お客の懐具合まで考える優しさを持っているから、当然、お客の人気は台湾人ホステスに集まる。

 「クラブで遊ぶ中国人客は経営者クラスだし、台商(台湾企業)は同郷のよしみということで、みんな気前良くチップを弾んでくれるわ」。彼女たちが一晩で稼ぐチップは、最低でも5,000人民元(約6万7,000円)になる。

 昼間は観光、夜は仕事。1週間も働けば、往復の航空券代や宿泊代を差し引いても、台湾での1カ月分の給料に相当する10万台湾元(約27万円)の身入りになる。出稼ぎホステスが増えるのもさもありなんか。

 最近ではブームに乗って、毎週平均10~20人の台湾人ホステスが出稼ぎに出ているらしい。近いうちに、台湾でも中国でも同じホステスを指名できる日が来るかもしれない。