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作成日:2009年2月26日_記事番号:T00013637
陳前総統がまた暴露、「軍備購入汚職でリベート300億元」
国務機密費横領や資金洗浄(マネーロンダリング)など4件の罪に問われている前総統の陳水扁被告に対する公判で25日、日中は審理を黙って聞いていた陳被告が、開始10時間を経て突然、前日と同様に暴露戦術を開始した。陳被告は台湾海軍によるフランス製フリゲート艦購入をめぐる汚職事件や、空軍によるミラージュ戦闘機購入に関する汚職で関係者が受け取ったリベートはそれぞれ150億台湾元(約420億円)に上ると暴露し、「自分は総統在任時、摘発に強い決意を持っていたが、検察や特捜班が興味を示すことはなかった」と不満をこぼした。26日付中国時報が報じた。
陳被告はまた、馬英九総統の台北市長在任時期に政府系の台北銀行が富邦銀行に買収されたことを取り上げ、「当時最も業績の良かった政府系銀行が、董事長の強い反対があったにもかかわらず小規模行に買収された。その際に30億元の金が動いたとも言われるが、特捜班に捜査する勇気はあるか」と挑発した。
その後陳被告は裁判長に対し、「審理を混乱させ、公判を引き延ばそうとしている」という拘置理由について、「誤解であり、そのような意思は全くない」と発言し、「退任した総統に手錠を掛け、57日間も拘束することを何とも感じないのか」と訴えた。これを受けて弁護団は直ちに、保釈についての裁定を行うかどうか尋ねたが、裁判長は「その件についてはまだ審議しない」と回答した。