1947年に起きた国民党による住民弾圧事件「228事件」から62週年に当たった28日、追悼記念式典が高雄市歴史博物館前広場で開催され、馬英九総統があいさつを行った。馬総統はすべて台湾語で被害者へのさらなる謝罪と補償を行うと語り、「台湾で民主・平和・自由が永遠に保たれ、このような悲劇が二度と繰り返されないようにする」と決意を示した。ただ、馬総統が演壇に立つと、被害者遺族の多くが話を聞かずに席を立ち、演説中も「元凶（蒋介石元総統を指す）を処罰しろ」、「辞任しろ」など抗議の声が続いた。１日付自由時報などが報じた。
馬総統は228紀念館設立を進める過程でプロジェクトチームを立ち上げ、同事件の真相究明を継続すると表明した（中央社＝28日）
同日台北市で開かれた追悼ミサに出席した 林義雄元民進党主席は、「同事件の責任は誰が負うべきかはいまだにはっきりしていない」と述べ、当時の蒋介石総統に対する責任を追及するよう政府に求めた。また、馬総統が台湾民主紀念館の名称を廃して中正紀念堂の名を復活させようとしていることに対し、「政府は国家の資源を利用して独裁者を記念している。これは台湾人に対する侮辱だ」と批判した。
