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台湾一騙されやすい男?!2年で11回も詐欺被害に


ニュース 社会 作成日:2009年3月11日_記事番号:T00013933

台湾一騙されやすい男?!2年で11回も詐欺被害に

 
 内政部警政署刑事警察局が「165詐欺防止ホットライン」を開設したのは2004年5月。以来、この5年間に寄せられた通報は21万件、被害総額は300億台湾元(約860億円)を超えている。

 中にはなんと11回も被害に遭った人がいた。この「最も騙されやすい人」は、高雄市在住の張さん(66)だ。家族で修理工場を経営する張さんは、自称「非常に信用を重んじる商売人」。根っからの楽天家で、他人を疑ったことがないという。その性格が災いし、2年間で11回、総額346万元も騙し取られる被害者となってしまった。

 張さんが「香港彩券(宝くじ)局」と名乗る電話を受けたのは06年6月のことだった。香港と台湾の宝くじの当せん予想番号を教えられ、半信半疑でその番号に賭けたところ、少額だが200元が当せん。張さんは深く信じるようになった。しかし、これが悪夢の始まりだった。

 翌月、「香港彩券局」から張さんに、宝くじに当せんしたので、当せん金を受け取るため47万6,000元の保証金を振り込むよう、指示する電話があった。張さんは大喜びで保証金を振り込んだものの、その後音沙汰(おとさた)なく、詐欺に遭ったことが判明した。

 その4カ月後、今度は「香港賽馬(競馬)会」から当せん通知の電話があり、29万6,000元を振り込んだがこれも詐欺だった。

 07年に交通事故で4カ月入院した張さんは、家計を心配して、詐欺グループからと思われる当せん電話に、万一を期待して運を賭けてみようと決意。結局、年間7回(そのうち最高額は208万元)も振り込んだが、やはりすべて詐欺だった。

 08年7月、「香港廉政公署(汚職捜査機関)」からの電話で、犯人が捕まったので、22万元を振り込めば被害総額の300万元余りを取り戻せると言われた張さんは、これを信じてまた送金。11月にも「香港彩券局周部長」からの電話で、さらに3万元が水の泡になった。

 こんな古臭い手法に何度も騙されてしまう張さんは、詐欺グループにとってはまたとないカモ。被害に遭うたび、165詐欺防止ホットラインに通報はするものの、まだ懲りない彼に警官も呆れているという。