華碩電脳（ＡＳＵＳ）は、▽コンピューター▽携帯電話▽部品──の３事業部体制に集約する組織再編を３月中に発表するもようだ。同社は２月、12事業部から６事業部に組織を統合すると発表していた。今回の再編を通じ、２月の時点では単独部門として残されることになっていた低価格ノートパソコン（ネットブック）、「Eee PC」部門も、設立からわずか１年余りでコンピューター事業部に組み込まれることになりそうだ。同社は昨年第４四半期、設立以来初めての赤字となったことから、積極的に組織のスリム化を図る構えとみられる。12日付工商時報が報じた。
コンピューター事業部では、ノートパソコン（ノートＰＣ）とEee PCはそれぞれ独自の研究開発（Ｒ＆Ｄ）チームを擁し、調達や販売を一括とすることでコスト削減を図るようだ。モニター一体型デスクトップＰＣ、「Eee Top」などのＥファミリー製品も同事業部に含まれる見通し。
携帯電話事業部は、全地球測位システム（ＧＰＳ）世界最大手のガーミン（台湾国際航電）との戦略提携で設立した「Garmin－ASUS」ブランドを、部品事業部はマザーボード、グラフィックカードなどを担当するとみられる。昨年第４四半期に大幅な赤字となったモニター部門と光ディスクドライブ部門が整理されるかは、今のところ不明だ。
ＡＳＵＳは、新編成発表時に全従業員の５～10％に当たる250～450人の人員削減を表明する可能性もあるとみられる。
