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石油・化学
作成日:2009年3月23日_記事番号:T00014212
台プラの寧波大エチレン計画、再始動か
23日付経済日報が中国・経済観察報の報道を基に伝えたところによると、台塑集団(台湾プラスチックグループ)が中国浙江省寧波市北崙石油化学区で進めている石化プラント計画(大エチレン計画)について、寧波市政府が同計画の実現を望んでおり、重点政策に組み込んでいるとの観測が出ている。同計画は、主導権をめぐって中国側と台プラの間に摩擦が起き、暗礁に乗り上げていた。
経済観察報によると、寧波市の重点工程領導小組(重点建設主導チーム)は今月13日に会議を行い、その中で同市発展改革委員会(発改委)重点工程管理処の王保全処長が「台プラの大エチレン計画は既に、寧波市の政策スケジュールに組み込まれており、できるだけ早く着工させたい」と語ったとされる。
台プラの寧波大エチレン計画は、年産1,000万トンの製油所と同120万トンのナフサ分解プラント設立するというもので、投資総額は100億米ドルを予定していたが、昨年計画が中断したことにより、台プラはベトナムでの実現も模索していた。
しかし経済日報は、馬英九総統の就任を機に中台関係が好転したこと、さらにナフサプラントの中国進出が開放される可能性も強まっているとみて、台プラが再び同計画の推進を積極化すると予想している。