世界の液晶パネル生産額は２月、前月比15％増の33億米ドルとなり、昨年10月以降４カ月続いていた下落にようやく歯止めがかかった。市場調査機関、ディスプレイサーチは３月も少なくとも前月比で10～15％増加するとみており、友達光電（ＡＵＯ）の「パネル産業は今年第１四半期が谷底」という予測が現実となりそうな形だ。24日付工商時報が伝えた。
統計によると、パネル生産額は昨年９月に66億米ドルに達した後減少に転じ、今年１月は29億米ドル（前年同月比62％減）にまで落ち込んだ。
ただ、サプライチェーンで在庫消化が進むとともに、緊急受注などで需要が回復したため、２月出荷量は▽テレビ用パネル、770万枚（前月比11％増）▽モニター用、1,240万枚（同37％増）▽ノートパソコン用、860万枚（同21％増）──となるなど、ここ１年で最高水準の成長を遂げた。
メーカー別でも、２月の大型パネル生産額は▽サムスン電子、８億9,300万米ドル（前月比22％増）▽ＬＧディスプレイ、７億9,200万米ドル（同15％増）▽ＡＵＯ、３億7,800万米ドル（同10％増）▽奇美電子（ＣＭＯ）、３億4,800万米ドル（同12％増）――と、軒並み２けた成長となった。
