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WBCで日韓活躍、台湾球界に危機感高まる


ニュース 社会 作成日:2009年3月25日_記事番号:T00014259

WBCで日韓活躍、台湾球界に危機感高まる

 
 野球の世界一を決めるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は24日、米ロサンゼルスで決勝戦が行われ、日本が韓国を下し2連覇を達成した。かつて台湾のライバルとされ「アジアナンバー2」の座を激しく争ってきた韓国の躍進に、台湾球界からは「韓国に短期間で追いつくのは容易ではない。台湾を挙げて球界の環境改善が急務」といった反応が出ており、危機感が高まっている。
 
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台湾のプロ野球リーグ「中華職棒」は今年20周年を迎える。代表チームの底上げのためには同リーグのレベルアップが望まれるが、八百長問題が続いたことなどで人気が低迷し、チームはリーグ創設当時と同じ4球団にまで減っている(中央社)
 
 1990年代、アジアの野球界は日本が大きくリードし、これに韓国、台湾が2位の座を争うという構図となっていた。しかし韓国が2006年の第1回WBCベスト4、昨年の北京五輪金メダル、今回のWBC準優勝と着実に実力を伸ばしているのに対し、台湾は03年、札幌で行われたアジア選手権で韓国を破ってアテネ五輪出場権を獲得して以降、韓国にその差を広げられる一方だ。その上、北京五輪、今回のWBCで中国に連敗しており、アジア2位どころか3位の座も危うくなっている。

 同日付中国時報は「投手力、打撃力、守備力、どれをとっても台湾は韓国に遠く及ばない」と指摘し、「WBC韓国チームは海外で活躍する選手はわずか2人で、これは国内リーグのレベルが上がっていることの証明」と分析した。そして、短期間で韓国に追いつくのは不可能として「まずは中国に勝つことを目標に足下を固めるべき」と提言した。

 また、国民党の黄志雄立法委員は中国時報に投書し、「日本が優勝した最大の要因は、優れた技術でも道具が良かったからでもない。国を挙げて『大和魂』を結集したことだ」と分析。その上で「日本人ができて台湾人にできないことはない。かつて力を合わせて奇跡的な経済成長を遂げたように、野球でも世界に『台湾魂』を見せよう」と台湾野球の復活を呼び掛けた。