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輸出受注200億ドル回復、景気底打ち判断は「尚早」


ニュース その他分野 作成日:2009年3月25日_記事番号:T00014285

輸出受注200億ドル回復、景気底打ち判断は「尚早」

 
 経済部統計処が24日発表した2月の輸出受注額は前月比13.81%増、前年同月比22.27%減の201億1,700万米ドルとなり、200億米ドル台を回復するとともに、前年同月比の減少幅は1月の41.67%から大幅に改善した。年初以降の電子業界への緊急受注効果で、中国からの受注が特に伸びており、3月はさらなる拡大が見込めそうだ。これについて同処は「短期的な好材料」としており、景気底打ちのシグナルか否かについては依然見極めが必要という慎重な立場だ。25日付経済日報などが報じた。
 
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 例年1月と2月はいずれかに春節(旧正月)の長期連休が入るため、1~2月の累計の数値で前年との比較が行われるケースが多い。今年1~2月累計の輸出額は前年同期比32.73%減の377億9,300万米ドルで、減少幅は昨年12月の前年同月比33.0%減(207億8,500万米ドル)から横ばいで、この数値から見ても下落の進行が食い止められたことが分かる。
 
 黄吉実統計長は最近の輸出受注の傾向について、「中国政府による農村への家電普及プロジェクト『家電下郷』効果が出ており、メーカーも3月の受注を楽観している」と指摘した。一方、景気の谷底の時期は予測できないとした。

 なお、台湾総合研究院の呉再益代理院長は、景気回復と判断できるのは、輸出受注の前年比成長率が2~3カ月連続でプラス成長となってからと指摘し、谷底は恐らく今年第3四半期になるという見方を示した。
 
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中国からが大幅改善

 2月の輸出受注は、中国からが前年同月比26.3%減の48億400万米ドルと、1月の同54.71%減(36億5,500万米ドル)から下落幅が大きく改善した。1~2月累計は前年同期比42.01%減の84億5,900万米ドルだった。

 2月の米国からの輸出受注は、同20.15%減の48億9,700万米ドル(1~2月累計は同29.12%減の94億5,700万米ドル)、欧州からは同19.8%減の39億5,800万米ドル(同25.47%減の76億3,900万米ドル)、日本からは37.37%減の17億4,500万米ドル(同36.2%減の36億米ドル)だった。

電子関連が回復傾向
 
 製品別では、半導体業界の設備稼働率の上昇から、特に電子関連で改善がみられた。

 主な数値は、▽電子製品、前年同月比22.33%減の47億4,100万米ドル(1~2月累計は前年同期比31.13%減の90億10万米ドル)▽IT・通信製品、同10.58%減の48億6,200万米ドル(同21.23%減の92億2,500万米ドル)▽パネルを中心とした精密機器、同46.32%減の12億8,300万米ドル(同54.13%減の23億2,000万米ドル)──。